七猿の歌
つらつらと うき世の中を思うには まじらざるこそまさるなりけれ 見聞かでも いわでもかなわざるものを うき世の中にまじるならいは つれもなく いとわざるこそうかりけれ 定めなき世を夢と見ながら 何事も 見ればこそげにむつかしや 見ざるにまさることはあらじな きけばこそ 望みもおこれはらもたて 聞かざるぞげにまさるなりけれ こころには なにわのことを思うとも 人のあしきはいわざるぞよき 見ず聞かず いわざる三つのさるよりも 思わざるこそまさるなりけれ 第18代天台座主・慈恵大師良源が詠んだ世の中で暮らす上においての教え。 三猿の「見ざる、聞かざる、言わざる」は、良源の歌から生まれたものといわれる。 日吉大社 「七猿歌」 は、 日吉山王権現 に願文を捧げたときに詠み込んだのだという。 元三大師堂 比叡山 の 横川 にある 元三大師堂 は、慈恵大師良源の住坊跡。 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆