別冊『中世歴史めぐりyoritomo-japan』




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2025年7月16日水曜日

山鉾巡行は神輿渡御の露払い~京都:祇園祭~




貞観年間(859-877)、京都では疫病が大流行。

平安宮の庭園・神泉苑で御霊会を行いますが収まりません。

そこで、神泉苑に当時の国の数である66の矛を立て、祇園社(現在の八坂神社)の神輿を送って、牛頭天王(祇園神)を祀る御霊会を執り行ったのだそうです。

これが祇園祭の起源。


「矛」(ほこ)は、槍や薙刀の前身ともいわれる長い武器。

祇園祭の山鉾巡行の「鉾」は「矛」のことですが、「鉾」は装飾的な意味合いを含むもので、次第に「矛」から「鉾」へと呼び方が変わっていったようです。


現在では山鉾巡行が祇園祭のハイライトとなっていますが、本来の祭の目的は八坂神社の神を洛中に迎えること。

山鉾巡行は7月17日と7月24日に行われますが、17日は八坂神社の神輿四条御旅所に迎える日、24日は神輿が還御する日。

祇園祭は疫病を追い払うために矛(鉾)を立てて神輿を迎えたのが起源ですので、山鉾巡行は神が通る道を清めるという役目(露払い)を果たしています。



祇園祭



京都祇園:八坂神社の神輿

祇園祭と鱧

日和神楽

祇園祭 武者行列


祇園八坂神社








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2025年7月15日火曜日

長刀鉾~長刀をたて、和泉親衡と生稚児を乗せる鉾:祇園祭山鉾巡行~



長刀鉾は、山鉾巡行(前祭)の先頭を行く鉾。

毎年、巡行の順番を決める「くじとり式」が行われていますが、長刀鉾は「くじ取らず」の鉾で、古くからの慣習により、必ず巡行の先頭にたちます。



高さ約25メートルの鉾先には「大長刀」。

平安時代の刀工・三条宗近が八坂神社に奉納した長刀を立てたのが始まり。



長刀の下の天王台には、小舟を肩に担ぎ大長刀を持った和泉小次郎親衡(泉親衡)の像。

親衡は鎌倉時代の武将で、宗近の長刀を愛用していたという人物。

二代将軍源頼家の遺児千寿丸を擁立し、北条義時を討とうと企て、和田合戦のきっかけを作った武将でもあります。





長刀鉾は、「生稚児」を乗せる唯一の鉾。

八坂神社の神の使いである稚児に選ばれた男子(8~10才ぐらい)は、祭の期間中、長刀鉾町と養子縁組をして山鉾巡行の特別な役割を担います。

山鉾巡行の見どころの一つで、神域に入る道を開く「しめ縄切り」も稚児の役割。




祇園祭



京都祇園:八坂神社の神輿

祇園祭と鱧

日和神楽

祇園祭 武者行列


祇園八坂神社








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日和神楽~祇園祭の山鉾巡行の前日に行われる行事~




日和神楽は、祇園祭の宵山(7月16日と23日)に行われる行事。

提灯が付けられた屋台に鉦・太鼓を据え付け、四条御旅所まで祇園囃子を奏でながら練り歩き、翌日の晴天や山鉾巡行の無事を祈願します。



日和神楽


祇園祭


京都祇園:八坂神社の神輿

祇園祭と鱧


祇園祭 武者行列


祇園八坂神社








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2025年7月12日土曜日

祇園祭の武者行列が半世紀振りに復活!~7月17日神幸祭~


かつて、祇園祭の神輿渡御を先導していた「武者行列」が半世紀ぶりに復活!




古来より武者行列を構成していたのは「犬神人」(いぬがみじん)。

犬神人は、祇園社(八坂神社)境内の清掃や祇園会の神輿警護などの「清目」(きよめ)に従事したに下級神官。

江戸時代になると犬神人は、清水坂の弓矢町に住み、弓弦の製造を生業とし、「弦召」(つるめそ)と呼ばれるようになりますが、享保年間の祇園会では総勢90人近くの行列が供奉していたのだといいます。

しかし、江戸後期になると弦召が少なくなり、規模が縮小され、明治になると弦召がいなくなってしまい、神輿行列の供奉も取り止められてしまいます。

その後、弓矢町の人たちによって再興されますが、甲冑の修繕や人足の手配などで費用が重なり、1974年(昭和49年)を最後に途絶えてしまいました。


2025年(令和7年)、その武者行列が復活します。

今年は裃姿ですが、乗馬した大将と4人の武者が都大路を練り歩きます。

そして、来年以降、武者姿の行列が整えられていくそうです。


行列は、7月17日16:00、弓箭閣を出発して八坂神社へ。

神幸祭と合流して、18:00八坂神社を出発し、四条御旅所へ向かう予定です。




祇園祭


京都祇園:八坂神社の神輿

祇園祭と鱧


日和神楽

祇園祭 武者行列


祇園八坂神社








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2025年7月3日木曜日

祇園祭の別名は鱧祭り。




京都の祇園祭の別名は鱧祭り。

鱧(ハモ)は京料理にかかせない魚。

祇園祭の時期に旬を迎えることから、祭鱧(まつりはも)とも言われるハモ料理でもてなしたからなのだとか。


(画像提供元 : 南あわじ市)


毎年、祇園祭にあわせて、兵庫県の淡路島特産の鱧が八坂神社に奉納されています(はも道中)。



祇園祭と鱧



祇園祭



京都祇園:八坂神社の神輿


祇園八坂神社








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