山ノ内道 の 長寿寺 横の道が 亀ヶ谷坂 の入口です。 亀ヶ谷坂 は、 鎌倉七口 の一つ。 あまりにも急な坂で亀が引き返したという伝説から「亀返り坂」と呼ばれるようになり、それがいつしか「亀ヶ谷坂」と呼ばれるようになったといわれています。 また一説には、 「亀もひっくり返るほどの急坂」であったことから付けられた名とも伝えられています。 いずれにしても、かなりの急坂であるということです。 急坂ですが、整備された道ですので、他の切通と比べれば歩きやすいと思います。 坂の途中に祀られているお地蔵さま。 亀ヶ谷坂 は、 源頼朝 の鎌倉入りの際に使用された道ともいわれています。 各所に切り開かれた道であることが感じられます。 亀ヶ谷坂 には、 建長寺 の僧の保養施設「延寿堂」があったといいます。 (参考: 鎌倉七口:亀ヶ谷坂の延寿堂地蔵尊 ) 今は集合住宅の入口ですが・・・ 昔は「香風園」という鉱泉旅館があったようです。川端康成の『千羽鶴』は香風園で書かれたといいます。 師子王文庫跡 亀ヶ谷坂 には、日蓮信者の田中智学の別荘がありました。宣教のため売却され、その跡地に鉱泉旅館が建てられたそうです。 現在は、「師子王文庫跡の碑」が建てられているのみです。田中智学は、 小町大路 の 日蓮の辻説法跡 を整備した人物です。 (参考: 小町大路の散策(前編) ) 「田中智学の師子王文庫跡」を過ぎれば歩きやすい道となります。そのまま真っ直ぐ行けば 岩船地蔵堂 です。 薬王寺 薬王寺 は、日蓮宗の寺です。 江戸幕府三代将軍徳川家光の弟で駿河大納言忠長の供養塔があります。 岩船地蔵堂 岩船地蔵堂 は、 源頼朝 の娘大姫の守本尊が祀られているお堂です。 ここで扇川沿いの道に突き当たります。 右に行けば 仮粧坂 、左に行けば鎌倉の街です。 (参考: 武蔵大路の散策 ) 鎌倉手帳 http://www8.plala.or.jp/bosatsu/kamakura.html