別冊『中世歴史めぐりyoritomo-japan』




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2025年12月13日土曜日

鎌倉検定 土紋装飾の仏像


【問】
鎌倉地方の仏像に特有の技法である「〔  〕」が注目されている。〔  〕の来迎寺 「〔  〕観音菩薩像」や浄光明寺の「阿弥陀三尊坐像(木造阿弥陀如来及両脇侍坐像)」、 〔  〕の「聖観音菩薩立像」などにその技法が見られる。

(第19回2級)


土紋装飾


「土紋」は、粘土や漆などを混ぜて型で抜き、刺繍の文様を立体的に表現する鎌倉独特の装飾方法。

源頼朝が創った武家の都「鎌倉」の仏像には、早くから運慶の新様式が取り入れられ、さらに、宋文化も取り入れた独特の様式があみ出されました。

「土紋装飾」もその一つ。

西御門来迎寺の如意輪観音半跏像

覚園寺阿弥陀如坐来像

宝戒寺歓喜天像

浄光明寺阿弥陀如坐来像

浄智寺韋駄天立像

東慶寺聖観音立像

円覚寺塔頭伝宗庵地蔵菩薩坐像

が土紋が施された仏像です。



鎌倉検定


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鎌倉検定 眼病救護の本覚寺


【問】
次の御朱印の模式図の?にあてはまる語を漢字で書きなさい。

(第19回1級)




本覚寺は、三島の本覚寺を拠点に伊豆一円を教化した名僧・日出が建立した寺。

日出は伊豆国宇佐美(現在の伊東市)で鏡澄丸という聡明な少年に出会い、弟子にして鎌倉に連れ帰ったのだとか。

その子が二代住持となる日朝。

日朝は日蓮宗の総本山・身延山(久遠寺)十一世法主として身延山を中興。

身延山に祀られていた日蓮の遺骨を本覚寺に分骨しました。

そのため、本覚寺は「東身延」と呼ばれています。

また、日朝は晩年に目を患いますが、法華経への厚い信仰によって視力を取り戻したといわれ、眼病守護の神として信仰されました。

そのため本覚寺も眼病平癒の寺「日朝さん」として親しまれています。



鎌倉検定


本覚寺


にぎり福


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2025年12月11日木曜日

鎌倉検定~宝戒寺の正式名称~


「金龍山 釈満院 円頓(  ) 」はある寺院の正式名称を示している。 ( )にあてはまる寺院名は何か。
(第19回2級)




宝戒寺後醍醐天皇足利尊氏に命じて建立させた寺。

開山は天台宗の僧円観慧鎮。

正式名称は金龍山釈満院円頓宝戒寺(きんりゅうざん しゃくまんいん えんどんほうかいじ)。

「円頓」とは、天台宗開祖の最澄が唱えた大乗戒(仏道修行者が実践するべき規範)。

円観は、京都の法勝寺を拠点に円頓戒を広く明示し、後伏見・花園・後醍醐・光厳・光明天皇の五帝に戒を授けたために「五国大師」と呼ばれました。



宝戒寺


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2025年12月10日水曜日

鎌倉検定~底脱ノ井の千代能伝説~

【問】
鎌倉十井の一つ「底脱ノ井」の由来を語る伝説で、この井戸の水を汲んで桶の底が抜けたことから、「千代能がいただく桶の底抜けて水たまらねば月もやどらじ(ず)」という和歌を詠んだ女性は、だれの娘だといわれているか。
(第19回2級)


(月岡芳年画)


「千代能がいだく桶の底抜けて水たまらねば月もやどらじ」

鎌倉十井の一つ「底脱ノ井」の名の由来となった和歌。


千代能(千代野)は安達泰盛の娘。

金沢顕時に嫁いだが、1285年(弘安8年)の霜月騒動で父泰盛が滅ぼされ、夫顕時が下総国に隠棲すると、建長寺円覚寺の管長だった無学祖元に参禅したのだといいます。

底脱ノ井の伝説の歌は、悟りが開けたという解脱の歌。


参考までに・・・

顕時と千代能の娘は足利貞氏の正室となり、嫡子高義(尊氏の異母兄)を産んでいます。

浄妙寺の境内にあった延福寺は、高義が母の供養のために建てたのだとか。



鎌倉検定


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2025年12月8日月曜日

鎌倉検定に出題される「鎌倉江ノ嶋大山新板往来双六」


(神奈川県歴史博物館)


「鎌倉江ノ嶋大山新板往来双六」は、柳亭種彦撰 前北斎爲一圖の浮世絵。

日本橋を振り出しに鎌倉・江の島・大山を巡って再び日本橋に戻る形の双六で、浮世絵には珍しく鎌倉の寺社が取り上げられています。


日本橋を出ると保土ヶ谷で泊。

二日目は戸塚から鎌倉。

円覚寺建長寺巨福呂坂鶴岡八幡宮に詣でて雪ノ下で泊。

三日目は琵琶小路稲瀬川大仏長谷寺星ノ井虚空蔵堂)・極楽寺針磨橋稲村ヶ崎七里ヶ浜・腰越(小動岬)を経て江の島で泊。

四日目は片瀬から大山へ。

良弁の滝で身を清めて、大山に詣でて泊。

五日目は鶴間泊、六日目は二子泊まって、最終日は再び日本橋に戻る6泊7日の旅が終わります。



鎌倉検定


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2025年12月4日木曜日

指さす方向に福がある!鎌倉初詣 浄智寺の布袋さん。


浄智寺布袋尊
(鎌倉:浄智寺)

布袋さんは七福神の中で、唯一実在した人物。

中国の禅僧で本来の名は契此(かいし)。

いつしか「弥勒菩薩の化身」といわれるようになりました。

弥勒菩薩は、お釈迦様が亡くなってから五十六億七千万年後に降臨して、あらゆる衆生(生きとし生けるもの)を救済するといわれています。



萬福寺布袋尊
(京都:萬福寺)

一般的には大きな袋を持っていますが、袋の中には財宝が入っていて、布袋さんの行く所には幸せがもたらされるのだとか。

しかし、浄智寺布袋さんは袋を持っていません。



その代わり、福のある方向を指さしてくれています。




浄智寺の本尊は、釈迦如来(現在)・阿弥陀如来(過去)・弥勒如来(未来)の三世仏

弥勒如来は、釈迦入滅後、56億7千万年後に現れ、未来に人々を救済するとされる仏。

布袋尊は、今の世を救う弥勒菩薩。



浄智寺の布袋尊

鎌倉江の島七福神


浄智寺


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2025年12月3日水曜日

歓喜天と毘沙門天~鎌倉宝戒寺の福徳や金運をもたらす神~




歓喜天(聖天)は仏教の守護神。

夫婦和合・子孫繁栄・無病息災など多くの御利益がありますが、巾着(砂金袋)をシンボルとしているため商売繁盛や金運の神としても信仰されています。

宝戒寺木造歓喜天立像は、日本最古の木造聖天といわれ、二代住持の惟賢(足利尊氏の二男または弟)が安置したのだと伝えられています(秘仏 重要文化財)。


宝戒寺には毘沙門天も祀られています。

毘沙門天も仏教の守護神。

現代では福徳をもたらす福神としても信仰されています。


歓喜天と毘沙門天は、ともに福徳や金運をもたらす神ですが、毘沙門天は歓喜天の化身、あるいは、守り神であるという伝承もあるようです。

妻沼聖天山(埼玉県熊谷市)、生駒聖天(奈良県生駒市)、待乳山聖天(東京都台東区)は日本三大聖天(三大歓喜天)といわれますが・・・

生駒聖天(寳山寺)や待乳山聖天(本龍院)では歓喜天とともに毘沙門天が祀られているようです。



鎌倉江の島七福神


宝戒寺


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