別冊『中世歴史めぐりyoritomo-japan』




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2023年4月22日土曜日

埒が明く・埒が明かない~上賀茂神社の競馬会と埒~


馬場の周囲に設けられる柵は「埒」(らち)と呼ばれます。

この埒が取り払われることを「らちがあく」といいます。

物事がすっきりと終わることを意味します。

現代では「らちがあかない」という否定的に使用されることの方が多いようですが・・・



乗尻


「らちがあく」は京都の上賀茂神社の競馬会(くらべうまえ)から生まれた言葉なのだとか。

上賀茂神社では、葵祭に先立って競馬会が行われますが、境内には埒が設けられます。

神社への入場が制限されますが、競馬会が終わって埒が取り払われると、自由に神社に入れるようになります。

その事を「らちがあいた」と言ったのだそうです。

また、競馬の騎手(乗尻)は、約1か月間にわたって飲酒や肉食などを慎んで神事にのぞむことから、普段の暮らしに戻れることを「らちがあいた」といったのだとか・・・


乗尻

乗尻(のりじり)は葵祭の行列を先導する騎馬隊。

競馬会の騎手が務めます。



☆ ☆ ☆ ☆ ☆



鶴岡八幡宮流鏑馬神事でも馬場には埒が結ばれます。


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