円覚寺の塔頭正続院にある舎利殿は、鎌倉で唯一の国宝建造物。
開山堂前の昭堂(礼堂)で、仏舎利を祀っていることから「舎利殿」と呼ばれています。
現在の舎利殿は、鎌倉尼五山の一つ太平寺の仏殿が移築されたもの。
毎年、11月の宝物風入にあわせて特別公開されています。
2020年の宝物風入は中止となりましたが、舎利殿の公開は実施される予定です。
11月1日(日)~3日(火)
11月1日(日)~3日(火)
9:00~16:00
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~尼寺太平寺~
太平寺の仏殿は、1284年(弘安7年)頃には建てられていたと考えられています。
太平寺は、1556年(弘治2年)、安房の里見義弘が鎌倉に攻め入った際、住職の青岳尼を連れ去って妻としたことから、北条氏康(後北条氏)の怒りをかって廃寺とされてしまいました。
その後、1563年(永禄6年)の大火で正続院の諸堂が焼失してしまったことから、氏康は太平寺仏殿を移築して昭堂としたのだそうです。
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~源実朝が請来した仏舎利~
舎利殿の仏舎利は、三代将軍源実朝が宋より請来したもので、大慈寺に安置されていたましたが、1285年(弘安8年)、九代執権北条貞時によって円覚寺に移されました。
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~禅宗様と大仏様~
鎌倉時代には宋の建築様式が輸入され、その代表的なものが東大寺の南大門にみられる「大仏様」と円覚寺舎利殿にみられる「禅宗様」です。
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