『吾妻鏡』によると・・・
1192年(建久3年)8月9日、晴れて風も穏やかな日。
朝早くから北条政子が産気づきます。
加持は鶴岡八幡宮別当の円暁。
祈祷は義慶坊と大学坊など。
鶴岡八幡宮と相模国の神社仏閣には、馬を寄附して読経させています。
福田寺〔酒匂〕
平等寺〔豊田〕
範隆寺〔平塚〕
宗元寺〔三浦〕
常蘇寺〔城所〕
王福寺〔坂本〕
新樂寺〔小磯〕
高麗寺〔大磯〕
國分寺〔一宮下〕
弥勒寺〔波多野〕
五大堂
寺努寺
觀音寺〔金目〕
大山寺
靈山寺〔日向〕
大箱根
惣社〔柳田〕
一宮〔佐河大明神〕
二宮〔河匂大明神〕
三宮〔冠大明神〕
四宮〔前取大明神〕
八幡宮
天滿宮
五頭宮
黒部宮〔平塚〕
賀茂〔柳下〕
新日吉〔柳田〕
そして、午前10時頃に男子が誕生。
のちの源実朝です。
悪魔払いのため、弓を鳴らす「鳴弦」と、鏑矢を放つ「引目」の儀式が行われます。
北条義時らは護刀(まもりがたな)を献上しました。
また、大江広元らによって刀と馬が献上され、これらが加持祈祷を行った験者や寺社に与えられています。
次に、乳母である阿波局が乳を与える役として参上します。
阿波局は、政子の妹で、頼朝の異母弟阿野全成の妻。
そして、御名字定めがあって「千万」と名付けられました。
(一般的に幼名は「千幡」という字が使われているようです。)
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「吹く風のすずしくもあるかおのづから山の蝉鳴きて秋は来にけり」
8月9日はぼんぼり祭の最終日。
白旗神社では、源実朝の遺徳を偲ぶ「実朝祭」が行われます(午前10時から)。
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8月10日の鎌倉は功徳の日!
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