1216年(建保4年)2月5日、東寺の宝蔵に納められていた仏舎利や仏教道具が盗まれ、9日には五畿七道に盜人を探し出すよう宣旨が下されます。
宣旨には、
「舎利は釈尊の身の一部、仏具はインドから中国、そして日本へと伝えられた三国伝来の霊宝。
これらが盗まれたことで、仏法が衰退して、国家を守る力が失われる」
と書かれていたようです。
その宣旨は、2月19日、鎌倉の源実朝のところにも届きました。
実朝は三善善信に朝廷の命令を御家人に伝えるよう命じています。
そして、2月29日、東山の新日吉社付近で藤原秀能と藤原秀康が盗人を捕獲。
仏舎利と仏教道具は、3月9日に東寺に返されたのだといいます。
日本では仏教伝来後、仏舎利信仰が広まっていきます。
源実朝も仏舎利信仰者で、宋国より仏舎利を請来しました。
現在、その仏舎利は円覚寺の舎利殿に祀られています。
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鎌倉との繋がりを求めて。
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