別冊『中世歴史めぐりyoritomo-japan』




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2020年1月19日日曜日

目黒の大円寺~本尊は北条義時の釈迦堂にあった釈迦像か?~




東京都目黒区にある大円寺(だいえんじ)は、寛永年間(1624年-1645年)に湯殿山修験道の行者・大海法印が大日如来を本尊として創建した寺院がはじまり。

山号は松林山(天台宗)。

門前の行人坂は目黒不動尊の参詣路で、修験道の行者が往来したことからその名がつけられたのだそうです。




1772年(明和9年)2月、大円寺の本堂が火元となった明和の大火(行人坂火事)は、江戸市中628町に延焼し、江戸三大火事の一つとなりました。

その後、長く再建が許されませんでしたが、1848年(嘉永元年)、薩摩藩主の島津斉興によって再建されました。

本堂には徳川家康をモデルにしたという大黒天(山手七福神の一つ)と十一面観音立像(区文化財)が安置されています。


釈迦堂

本堂左手の釈迦堂には現在の本尊・釈迦如来立像が安置されています。

京都清凉寺三国伝来の釈迦如来を模刻したもので「清凉寺式釈迦如来」と呼ばれています。


清凉寺式釈迦如来

大円寺の清凉寺式釈迦如来像は、体内から発見された陰刻から1193年(建久4年)に造立されたもので、清凉寺式釈迦如来像としては最古の作品とされています。

清凉寺の三国伝来の釈迦如来と同じように絹や綿で作られた五蔵をもっていることから、生身(しょうじん)の釈迦像と呼ばれ、国の重要文化財に指定されています。

また、1707年(宝永4年)の木札から、鎌倉の杉本寺にあったことも判明しています。

三代執権北条泰時が父義時の供養のために建てた釈迦堂に安置されていたものではないかという説も・・・


阿弥陀堂

阿弥陀三尊像を祀る堂。

中尊の阿弥陀如来は左足を下げた半迦の姿で珍しい



大円寺石仏群

 境内にある釈迦三尊像 3躯、十大弟子像 10躯、十六羅漢像 16躯、五百羅漢像491躯の計520躯の石仏は、大円寺が火元となった明和の大火(行人坂火事)の犠牲者追悼のため、天明年間(1781年-1789年)に作られたものとされています。







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