別冊『中世歴史めぐりyoritomo-japan』




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2011年5月2日月曜日

鎌倉様式の阿弥陀三尊像~浄光明寺~

浄光明寺の阿弥陀三尊坐像は、鎌倉大仏(銅造阿弥陀如来坐像:高徳院)や圓應寺の初江王坐像などとともに鎌倉様式の代表作に挙げられます。


木造阿弥陀如来及両脇侍坐像

鎌倉独特の土紋装飾の施された仏像で、宋風を取り入れた鎌倉様式の典型的な仏像です(国重文)。

写真中央が阿弥陀如来、右が観音菩薩、左が勢至菩薩です。

「鎌倉六阿弥陀」の一つといわれ、勢至菩薩像は「鎌倉十三仏」の一つに数えられています。

この阿弥陀三尊像は、胎内文書から、1299年(正安元年)、北条久時の発願によって造立されたことが判明しています。

久時は、浄光明寺開基の北条長時(第六代執権)の孫に当たります。

※胎内文書ととも水晶の五輪塔も発見されています。

浄光明寺鎌倉三十三観音巡礼の札所ともなっていますが、札所の観音さまは、この阿弥陀三尊像が安置されている収蔵庫の隣にある観音堂に安置されています(千手観音)。


阿弥陀三尊像のお出掛け

浄光明寺は、創建当時は浄土宗に属していたといいます。

その後、四宗兼学となり、足利氏の援助もあって栄えました。

阿弥陀三尊像は、本年10月25日から東京国立博物館で開催される「法然と親鸞ゆかりの名宝」にお出掛けするそうです。

その間、拝観することはできなくなりますが、代わりに非公開の不動明王像と愛染明王像が公開されるそうです。

(参考:不動明王像と愛染明王像の特別公開~鎌倉:浄光明寺~

※不動明王像には、源頼朝文覚の伝説が残されています。


 浄光明寺


 鎌倉手帳


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