別冊『中世歴史めぐりyoritomo-japan』




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2010年9月7日火曜日

小坪路その2(海沿いの道(和賀江嶋・六角ノ井・正覚寺・海前寺))

中世、小坪路と呼ばれた道のうちの一つは、飯島岬の海沿いを通って小坪へと通ずる道でしたが、残念ながら今は廃道となっています。


小坪海岸トンネル
この小坪海岸トンネルを抜ければ逗子マリーナ(小坪)です。
トンネル右方は、六角ノ井正覚寺への道です。

和賀江嶋
飯島岬から200メートルの沖まで、石を積み上げて造られた築港です。
現存する最古の築港遺跡です。
和賀江嶋を見ながら古道を進みます。

六角ノ井
源為朝(頼朝の叔父・義朝の弟)の伝説が残された井戸です。
八角形の井戸ですが、鎌倉側に六角・小坪側に二角となっているため、
「六角ノ井」と呼ばれているようです。

この辺りには石垣が多くあります。
和賀江嶋の石なのでしょうか。戦の時に使用した「つぶて石」なのでしょうか・・・。

「飯島白鬚社」というそうです。
船の安全や長寿の神といわれているそうです。

正覚寺
然阿良忠が、光明寺を開く前に留まった所といわれています。
小坪路は正覚寺から海前寺までの海沿いの道だったといわれています。

住吉神社
正覚寺の背後の山の中腹には住吉神社があります。
戦国時代の山城「住吉城」の鎮守として祀られたそうです。
住吉城では、三浦道寸と北条早雲との合戦が繰り広げられました。
敗れた道寸は、三浦の新井城で最期を遂げています。

小坪へ通じているというトンネル
住吉神社の背後にあるトンネルで、小坪に通じているそうです。
現在は、小坪側の出口が塞がれているため通行できません。

住吉社の祠

正覚寺住吉神社からは、江ノ島も見えます。

住吉隧道
正覚寺の入口の左側の道を上がっていくとトンネルがあります。
トンネルの向こう側は、
小坪隧道(天照洞)の小坪側に下りることが出来ます。

飯島岬
小坪路は、この山の中腹あたりを通っていたのでしょうか・・・

海前寺
小坪漁民の念仏道場として建立されたと伝えられている時宗の寺です。
逗子マリーナが見渡せる高台にあります。
小坪路は、この寺の前までの海岸沿いの道だったそうです。

首 塚
海前寺の裏山墓地には、
三浦道寸と北条早雲との合戦で討死した者を葬った首塚があります。

海前寺の横にある庚申塔
もとからここにあるのではなく、道路の整備のために移されてきたようです。
しかし、中世に小坪路と呼ばれた道は、この辺りの高さだったのかもしれません。

現在は、逗子マリーナがあるので、
海沿いの道だったという小坪路も海から離れてしまいました。

小坪神明宮


小坪寺

小坪寺



 
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