覚園寺の地蔵堂に祀られている地蔵菩薩立像は、「黒地蔵」と呼ばれ8月10日が縁日です。
縁日は、午前零時から行われています。
地獄では、罪人が猛火による「責め苦」にあうそうです。
覚園寺の「黒地蔵」は、地獄で火に苦しんでいる者を見て、少しでも罪人の苦しみを和らげてあげようと、自らが獄卒(地獄の役人)となって火焚きを行いました。
「地獄の火を小さくしてあげた」ということなのでしょうか・・・。
そして、火を焚くうちに、その全身は黒く焦げてしまったといいます。
そのため、「黒地蔵」とか「火焚き地蔵」と呼ばれるようになったと伝えられています。
黒地蔵は、鎌倉二十四地蔵の一つです。
黒地蔵の周りには、「千体地蔵」が安置されています。
黒地蔵に願掛けをして、その身代わりに千体地蔵の中の一体を借り受けて持ち帰り、朝夕祈り続けると願いが叶えられると伝えられています。
そして、願いがかなったら、お借りした一体を供養して地蔵堂に納めるという風習となっているようです。
また、亡くなった人の供養を一心に行うと、千体地蔵のうちの一体が、亡き人の面影となって現れるとも伝えられています。
覚園寺は、二代執権北条義時の建てた大倉薬師堂をその前身としています。
源実朝が暗殺されたとき、義時を救ったのが大倉薬師堂の戌神将だったといわれています。
黒地蔵縁日では、本堂(薬師堂)の薬師如来像、日光・月光菩薩像、十二神将像など貴重な仏像を拝観することができます。
黒地蔵縁日
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覚園寺
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鎌倉手帳
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