本殿は、鶴岡八幡宮境内にある建造物の中では最も古く、国の重要文化財に指定されています。
丸山稲荷社本殿 |
文化財としての正式名称は「鶴岡八幡宮末社丸山稲荷社本殿」です。
鶴岡八幡宮の上宮西側の小高い丘(丸山と呼ばれている。)の上にあります。
昭和42年に国の重要文化財に指定されている建物です。
丸山稲荷社本殿は、西の鳥居の下に祀られていた夷堂の本殿を移築したものと考えられています。
夷堂は、1591年(天正19年)、豊臣秀吉が作らせた「鶴岡八幡宮指図」にも、上宮回廊の西側に描かれています。
(参考:鶴岡八幡宮の模型~鶴岡文庫~)
江戸時代に柳営社(源実朝を祀る社)と改称され、19世紀後半になって丸山稲荷社の本殿として現在地に移築されました(柳営社は、白旗神社に合祀されています。)。
現在の建物は、1500年(明応9年)に造営されたものといわれ、一部の部材にはそれより古いものも含まれているようです。
(1398年(応永5年)に初めて檜皮葺で造替されたとの記録が残されている(『鶴岡事書日記』)。)
鶴岡八幡宮境内にある現存する建物の中では最古の建物となります。
稲荷社は、古くより農耕の神として崇められてきた神社で全国でも一番多い神社です。
丸山稲荷社では、2月には五穀豊穣を願う「初午祭」が、11月には五穀豊穣に感謝する「火焚祭」が行われています。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆