長刀鉾は、山鉾巡行(前祭)の先頭を行く鉾。
毎年、巡行の順番を決める「くじとり式」が行われていますが、長刀鉾は「くじ取らず」の鉾で、古くからの慣習により、必ず巡行の先頭にたちます。
高さ約25メートルの鉾先には「大長刀」。
平安時代の刀工・三条宗近が八坂神社に奉納した長刀を立てたのが始まり。
長刀の下の天王台には、小舟を肩に担ぎ大長刀を持った和泉小次郎親衡(泉親衡)の像。
親衡は鎌倉時代の武将で、宗近の長刀を愛用していたという人物。
二代将軍源頼家の遺児千寿丸を擁立し、北条義時を討とうと企て、和田合戦のきっかけを作った武将でもあります。
長刀鉾は、「生稚児」を乗せる唯一の鉾。
八坂神社の神の使いである稚児に選ばれた男子(8~10才ぐらい)は、祭の期間中、長刀鉾町と養子縁組をして山鉾巡行の特別な役割を担います。
山鉾巡行の見どころの一つで、神域に入る道を開く「しめ縄切り」も稚児の役割。
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