「光る君へ」第9話で道長が直秀を預けた検非違使は、平安京の治安を維持するために設置された検非違使庁の役人。
監視・逮捕・裁判などを行い、別当(長官)・佐(次官)・検非違使尉などの官職がありました。
清少納言の最初の夫・橘則光は検非違使尉に任官されています。
源平合戦の英雄・源義経も検非違使尉に任官されました。
検非違使の下部として働いていたのが「放免」(ほうめん)。
その名のとおり、罪を犯して囚人となった後に計らいをもって放免された罪人。
犯罪者を探索・捕縛・拷問などを担当しました。
しかし、元は罪人。
『今昔物語』には強盗や強姦をした放免の話が載せられています。
「光る君へ」で直秀が殺されたように、殺人も犯していたのかもしれません。
また『徒然草』には、賀茂祭の行列に参加していたことが記され、蜘蛛の網が描かれた水干を着ていたようです。
このような衣装だったのは、常人と区別するためだったそうです(非人だったということ。)。
銭形平次に代表される時代劇で活躍する岡っ引きは、放免が起源。
罪人を捜査機関に入れることで情報収集に役立ったのだとか。
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