「春なれど 白嶺の深雪 いや積り 解くべきほどの いつとなきかな」
越前国へ下向した紫式部に
「年が明けたら唐人を見にそちらへ参ります」
言っていた藤原宣孝(のちの夫)が・・・
年が明けると、
「春になれば氷さえ解けるもの。あなたの心もとけるものだと、どうにか教えてあげたい」
と言ってきたことへの返歌。
「春になりましたが、白山の雪はますます積もって解けるのはいつのことかわかりません」
(春になっても私のあなたに対する気持ちは解けません・・・)
「唐人を見に・・・」
紫式部が越前国に下向した当時、敦賀の松原客館には北宋の商人・朱仁聡が林庭幹・羌世昌(周世昌)らとともに滞在していました。
松原客館があった正確な場所は不明ですが、気比の松原付近にあったのではないかといわれています。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆