別冊『中世歴史めぐりyoritomo-japan』




okadoのブログは、『中世歴史めぐりyoritomo-japan』の別冊。
京都・奈良・平泉・鎌倉などの寺社・歴史・人物・伝説・文化・自然・花などの情報をお伝えします。


2011年1月30日日曜日

天園から十二所神社への道(風早・権兵衛山・女男坂・番場ヶ谷)

天園ハイキングコースの「天園の見晴台」付近では、永福寺跡から獅子舞の谷を上がってくる道と金沢文庫方面からのハイキングコースが合流しています。

峠の茶屋や天園休憩所があって、素晴らしい景色を見ながら一休みできる場所となっています。


見晴台からの眺め
峠の茶屋

天園休憩所


金沢方面への分かれ道
瑞泉寺方面から来るとこのような分かれ道があります。
左が見晴台、右は金沢文庫へと通じているハイキングコース。


この分かれ道を金沢八景・文庫方面へ進みます。




尾根道の左側には横浜霊園があります。
ときどき、広大な霊園が姿を現します。

杉の林道が続きます。

分かれ道(風早)
やがて、Y字の分かれ道があります。
今回は、右の道を入ります。

参考までに・・・
左の道は、数カ所の切通を抜けて金沢へ通じています。

この切通を過ぎると金沢です。


風早の分かれ道までもどって・・・
杉の林道を歩きます。
現在は、鎌倉霊園で途中が分断されてしまっていますが、
昔は十二所神社まで続いた尾根道です。

そして、小さな切通を過ぎると視界が開けます。

そして、かなりの断崖です。
この山は「焼山」と呼ばれる山のようです。
この下は鎌倉霊園です。
危険ですので、足腰に自信のある方でないと厳しい坂です。

遠くに見えるのは権兵衛山

鎌倉霊園の中を通って権兵衛山の上り口へ・・・
ここを上らず十二所神社へ行く道もありますが、後ほど紹介します。

権兵衛山の尾根道左側には鎌倉霊園が広がります。
まるで、高級住宅街のように墓石が並んでいます。
鎌倉霊園ができるまでのこの尾根道は、十二所神社から風早をぬけ、
六国峠や金沢へと通じていた道なのだそうです。

尾根道を進むとやがて右へ下りる道があります。
真っ直ぐ進むこともできますが、立ち入りが制限されています。

この道は番場ヶ谷を流れる吉沢川の沢へ下りて行く道です。
昔は、旅人が往来した「女男坂」(めおとざか)とも呼ばれた道のようです。
そして、鎌倉の木炭が馬に積まれて、
番場ヶ谷、女男坂、風早をぬけ金沢方面に運ばれた馬路でもあったそうです。

番場ヶ谷を流れる吉沢川まで下りてきました。
ここからは・・・、
お塔の窪やぐらを通って園ハイキングコース貝吹地蔵へ上って行くこともできます。

参考:「お塔の窪やぐら」への道

沢沿いを歩くとやがて住宅街に出ます。

そして御坊橋。
一度、金沢街道に出て十二所神社へ向かいます。

十二所神社
光触寺にあったという熊野十二所権現を前身としています。
明治の神仏分離によって「十二所神社」と改められました。
今年は卯年、何故かウサギの彫刻がある神社です。


~ 参 考 ~
権兵衛山を迂回して十二所神社へと通ずる道もあります。

鎌倉霊園から十二所神社への入口

尾根道を進んで行くと・・・

十二所神社の後方に下りてきます。
鎌倉霊園ができる前までは、今回紹介した道の全て尾根道でつながっていました。
金沢に通ずる道の主道は朝夷奈切通だったのかもしれませんが、
他にも、たくさんの尾根道で鎌倉と金沢は結ばれていたようです。







天園ハイキングコース
十二所神社
鎌倉手帳