別冊『中世歴史めぐりyoritomo-japan』




okadoのブログは、『中世歴史めぐりyoritomo-japan』の別冊。
京都・奈良・平泉・鎌倉などの寺社・歴史・人物・伝説・文化・自然・花などの情報をお伝えします。


検索




2010年12月8日水曜日

台と小袋谷の散策

JR横須賀線の北鎌倉駅から、大船方面に進んで5分程度で「台」になります。
JR横須賀線沿いの八幡神社周辺から山崎の方へ続く集落です。

そして、JR横須賀線沿いに大船駅と北鎌倉駅の中間辺りに細長くのびる集落が小袋谷です。


八幡神社


JR横須賀線「北鎌倉駅」から線路沿いに大船方面に歩くと、台の鎮守八幡神社があります。

地元の人たちは「小八幡さま」と呼んでいるそうです。

八幡神社の周辺は「市場」とも呼ばれています。

昔、紅花の定期市が開かれていた所だからといわれています。




八幡神社からJR横須賀線の踏切を渡って山ノ内道に出ます。

そして、大船方面に向うとすぐに左に入る路地があります。

狭い鎌倉らしい裏道です。

たしか、アジサイの季節にはきれいな花が並んでいたと記憶しています。

この道を進むと時宗(じしゅう)の光照寺があります。


光照寺


光照寺は、山門にクルスの紋を掲げていることで知られている時宗(じしゅう)の寺です。

この辺りは、北条時宗に鎌倉入りを阻止された一遍の法難霊場ともいわれています(参考:一遍上人地蔵堂跡(藤沢:片瀬))。




光照寺からは切通を上ります。

上りきって真っ直ぐ進む道は、昔ながらの村道です。


その村道から、さらにこの村道を上っていくと稲荷神社です。

稲荷神社
台上町の鎮守です。
https://www.yoritomo-japan.com/page138inari.htm



こんな猿の像があります。
何姿のお猿さんでしょうか・・・?



稲荷神社の本殿前からは円覚寺塔頭雲頂庵八雲神社を臨むことができます。

稲荷神社の背後は、鎌倉の三大緑地の一つ「台峯」です。


地蔵堂跡

稲荷神社の本地仏が安置された地蔵堂があった所といわれています。

現在は、台の公会堂になっています。

安置されていた地蔵像は二体で、鎌倉国宝館に寄託されています。

本地仏というのは、「本来の姿をした仏さま」ということのようです。


公会堂の下の壁面に安置されたお地蔵さま。

公会堂から、昔ながらの村道を山崎の方へと進んでいくと台下町です。


神明神社


神明神社は、台下町の鎮守です。


神明神社の石段横の道は、山崎へと通ずる古道で、江戸時代には「江の島詣の道」でした(参考:山崎切通と山崎に残された自然を散策)。


水堰橋の道標


台の神明神社から山ノ内道へ下ってくると、柏尾川の支流、小袋谷川に架けられた水堰橋があります。





小袋谷交差点から大船よりの交差点にある橋で、源頼朝の伝説が残されています。

橋の袂には鎌倉街道の道標が建てられています。

ここから、成福寺へと向かう道が旧鎌倉街道の「中の道」です。



水堰橋から成福寺方面へ向かうと、間もなくJR横須賀線の踏切です。

この踏切は「第一鎌倉道踏切」です。


成福寺


踏切のすぐ横が成福寺の山門。成福寺は、鎌倉で唯一の浄土真宗の寺です。

伊豆韮山(伊豆の国市)にある成福寺の関係も気になる寺です・・・?


庚申塔

成福寺の裏山にある厳島神社の庚申塔です。

阿弥陀三尊の種子をつけた庚申塔としては鎌倉で一番古いそうです。


厳島神社

厳島神社は、かつて「弁天さま」と呼ばれていた小袋谷の鎮守です。




厳島神社からJR横須賀線沿いを北鎌倉駅方面に向かうと、第二鎌倉道踏切があります。

山ノ内道の小袋谷交差点から弘明寺方面へ向かう道の踏切です。

旧鎌倉街道の踏切が第一で、新鎌倉街道の踏切が第二ということになるのでしょうか・・・。

小袋谷交差点から見て、この踏切の手前左側は「でんすけ山刑場跡」といわれています。

昔、この辺りが戦場となったときに刑場として使われていた場所だといいます。



 鎌倉手帳


よりともジャパン.com



検索

Translate