雪がとても高く降り積もった日、中宮・藤原定子は清少納言に
「香炉峰(こうろほう)の雪はどうでしょうか?」
と尋ねます。
清少納言は、女房に御格子をあげさせ、みずから御簾を高く上げると、定子は満足気に笑ったのだとか。
「香炉峰雪簾撥看」
これは白楽天(白居易)の詩の一説。
「香炉峰の雪景色を、寝室でくつろぎながら、すだれを高くはね上げて見る」
香炉峰は、中国江西省九江県西南にある廬山の北峰。
清少納言は白楽天の詩を定子に演出して見せたのでした。
(『枕草子』~雪のいと高う降りたるを~)
📎清少納言の歌~雪の山を作ったときに詠んだ歌~
次回の光る君へ
☆ ☆ ☆ ☆ ☆