別冊『中世歴史めぐりyoritomo-japan』




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2018年12月10日月曜日

源頼朝にパワーを与えた鎌倉の隠れ里伝説!


隠れ里・・・

世を避けて隠れ忍んで生活する人たちの里。

その里は、山奥や洞窟の奥などといった別天地にあって、争いもなく日々が平和で、庶民が求める理想郷であったのだとか。

鎌倉にも隠れ里がありました。

そこが佐助ヶ谷。


そんな隠れ里の神が源頼朝の夢の中に現れます。

その一人が宇賀神。

頼朝は宇賀神に隠れ里の霊水に祈るように告げられ、その霊水を見つけて宇賀神を祀ったのだといいます。

それが銭洗弁財天宇賀福神社



 銭洗弁財天宇賀福神社

宇賀神とはどういう神なのか・・・

詳しい事は不明ですが、蛇神・龍神の化身ともいわれ、その姿は頭が人で体は蛇。

中世以降、宇賀神は比叡山の信仰対象となり、のちに仏教の神である弁財天と合体したのだとか。


宇賀福神


もう一人、頼朝の夢の中に現れた隠れ里の神がいます。

それは、稲荷神(宇迦御魂命)。

頼朝が伊豆の流人だった頃のこと。

頼朝は稲荷神に挙兵するよう告げられ、そのとおり挙兵した頼朝は、見事に鎌倉に武家政権を樹立しました。

のちに隠れ里で稲荷の祠を発見した頼朝は、畠山重忠に命じて社殿を建立したのだそうです。

それが佐助稲荷神社


 佐助稲荷神社


佐助稲荷神社の祭神・宇迦御魂命は、穀物の神。

銭洗弁財天宇賀福神社の祭神・宇賀神の「宇賀」は、宇迦御魂命の「宇迦」に由来するとも言われています。

もしかすると、頼朝の夢の中に現れた宇賀神と稲荷神は同じ神だったのかも・・・






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