『吾妻鏡』によれば・・・
建長寺の建立は1251年(建長3年)11月8日に事始め。
2年後の1253年(建長5年)11月25日に開眼供養。
仏殿には、本尊・丈六の地藏菩薩と千躰地蔵が安置されました。
創建者は5代執権・北条時頼。
開山は蘭渓道隆。
現在の仏殿は、1647年(正保4年)、芝増上寺の徳川二代将軍秀忠夫人(崇源院)の御霊屋が移築されたもの。
1628年(寛永5年)の建築物で重要文化財に指定されています。
建長寺が建てられた場所は、処刑場で地獄谷と呼ばれていました。
そこには、地蔵菩薩を本尊とする心平寺があったのだといいます。
そのため、建長寺の本尊は地蔵菩薩なのだそうです。
現在の地蔵菩薩坐像は室町期のものと考えられています。
像高は371.5㎝。
※「丈六」とは、1丈6尺を略したもの。
横浜の三溪園には、建長寺にあったという心平寺地蔵堂が移築されています。
心平寺の本尊だった地蔵菩薩坐像(心平寺地蔵)は、千躰地蔵とともに仏殿の脇段に安置されています。
創建当初の建長寺の仏殿は、左右に土地堂(つちどう)と祖師堂を従えたものでした。
伽藍神像は土地堂に祀られていたものだといいます。