別冊『中世歴史めぐりyoritomo-japan』




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2013年2月6日水曜日

源頼朝も信奉した稲荷神


稲荷神は、五穀豊穣、商売繁昌、家内安全、諸願成就の神。


京都・伏見稲荷大社の額


全国の稲荷社の総本宮伏見稲荷大社は、711年(和銅4年)2月7日の初午の日に、渡来系豪族の秦伊呂巨(はたいろぐ)が、稲荷山の三つの峰に神を祀ったことにはじまるといいます。


『山城国風土記』によれば・・・

秦伊呂巨は、稲をついて餅をこね矢を射る的を作りました。

ところが矢を射ると餅は白い鳥に姿を変えて飛び去っていったといいます。

そして、白い鳥が舞い降りた所には、稲がたわわに実ったといいます。

伊呂巨はこれを神がなしたことだと思い社を建てました。

これがお稲荷さんのはじまりとされ、711年(和銅4年)のことだったと伝えられています。




稲荷心経奉賛文には・・・


そもそも稲荷心経と申す御経は
文字の数わづかに九十四なれど
諸経の華を選み出されたるお経にして
その昔源頼朝日夜これを持誦したる功徳により
程なく世を取りたまへり
かくも霊験ある御経なれば
われら一途に念誦したてまつらば
百八煩悩を解脱して
諸願成就疑ひなきものなり


とあり、源頼朝も稲荷信奉者であったようです。

確かに源頼朝は、配流先の蛭ヶ小島で稲荷神から受けた夢のお告げによって、鎌倉に佐助稲荷神社を創建させています。

※奉賛文は、稲荷心経本文の前に唱えるとよいとされ、稲荷心経の効力をうたったもの。




2月の初午の日、伏見稲荷大社では、神が宿る稲荷山への福参りが行われるようです。

鎌倉の稲荷社でも「初午祭」が行われます。

(佐助稲荷神社は正午頃から、丸山稲荷社は午後2時頃から)


伏見稲荷大社が鎮座してから1300年。

今日でも稲荷神は「衣食住ノ太祖ニシテ萬民豊楽ノ神霊ナリ」と崇められ、五穀豊穣、商売繁昌、家内安全、諸願成就の神として信仰されています。




初午祭

佐助稲荷神社






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