別冊『中世歴史めぐりyoritomo-japan』




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2010年12月6日月曜日

巡礼古道~衣張山~

衣張山という名は、ある夏の日、源頼朝がこの山に白い絹を張らせ、雪に見立てて鑑賞したという故事にちなんで付けられたといわれています。

そして、板東三十三ヶ所巡礼の第一番杉本寺から第二番岩殿寺への巡礼古道であったと考えられています。

名越切通とセットでハイキングを楽しむ方々が多いようです。


「鎌倉逗子ハイランド」から衣張山を越えて杉本寺を目指します。
標識に「巡礼古道」とありますが、こちらは報国寺から出ている巡礼古道です。
いずれにしても、板東観音巡礼の一番札所杉本寺から、
二番札所の逗子岩殿寺を結ぶ古道だったと考えられています。
残念なことですが、これらの巡礼古道は、宅地開発でほんの一部しか残されていません。
以前、岩殿寺のおばあさんがお話ししてくれましたが、
8月10日の「四万六千日」には、朝5時頃から巡礼者が集まって、
岩殿寺の裏山から杉本寺へ向かったのだそうです。
夏ですから「暑くならないうちに」ということなのでしょう。

この道は自然の素晴らしさが味わえる道です。
これは秋・冬の風景ですが、初夏の新緑の季節も素晴らしい景色です。

山頂手前の広場です。
特別な名称でもあるのでしょうか。

五輪塔なども並んでいます。もう少しで衣張山の山頂です。
この広場からは、最近まで北条時政の名越亭の跡だといわれてきた
「大町釈迦堂口遺跡」の下に出る道もあります。
大町巡りをしたい方はここで下山するといいかもしれません。

こちらは山頂の地蔵像と五輪塔

山頂からは鎌倉の街と相模の海が一望です。
遠くには富士山も見えます。

山頂から犬懸ヶ谷へと下り始めると・・・
かつての石切場があります。

その近くには五輪塔群がありました。

2人の子どもの石像です。

犬懸ヶ谷側からの登山道は、真っ直ぐ伸びたスギ林です。

ここが犬懸ヶ谷からの入口です。
平成巡礼道と掲げられていますが、「なぜ平成なのか」はわかりません。

ハイキングコースの入口から下ってくると「田楽辻子のみち」にあたります。
左は釈迦堂切通勝長寿院跡へ、右は報国寺です。
そして、真っ直ぐが杉本寺です。

滑川沿いを歩くと正面が犬懸橋です。
橋を渡れば左側が杉本寺です。

杉本寺
鎌倉最古の寺といわれ、板東観音巡礼の第一番札所としてしられています。
もちろん鎌倉観音巡礼の第一番札所でもあります。



伝説の古道:名越切通
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鎌倉手帳
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