別冊『中世歴史めぐりyoritomo-japan』




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2010年11月21日日曜日

秋の大山を散策

大山は、古くから山岳信仰で知られた山で、山頂の阿夫利神社の歴史は、崇神天皇の時代まで遡ると伝えられています。

阿夫利神社下社にあったという大山寺は、東大寺開山の良弁によって阿夫利神社の神宮寺として創建されました。

秋の紅葉の季節の大山は、多くの観光客で賑わいます。


小田急線の伊勢原駅前
阿夫利神社の鳥居です。
伊勢原駅からは「大山ケーブル」行きのバスが出ています。

「大山ケーブル」バス停のロータリー

阿夫利神社の御神燈

大山宿坊街の碑

阿夫利神社と大山寺の参道。
ここから、大山ケーブルまでは階段が続きます。

お土産の店が並ぶ階段の参道は、「こま参道」とも呼ばれています。
民芸玩具の「大山こま」は、「大山詣」ととも発展してきた伝統文化です。

参道沿いには製造元もあり、
いろんな大きさの「大山こま」が売られています。



参道に埋め込まれたタイル


「こま参道」が終わるとケーブルカーです。

大山ケーブル
大山観光電鉄大山綱索線(通称「大山ケーブル」)は、
途中の大山寺駅を経て阿夫利神社下社まで運行されています。

車両は赤の「たんざわ」号と緑の「おおやま」号の二両。
大山寺駅で二つの車両がすれ違います。



大山寺に設けられた幸福の鐘
大山(男)と江の島(女)の二所詣にちなんで建立されました。
ここから、江の島を望むことができます。





大山寺への階段
大山の中でも、紅葉の名所として知られている場所です。

大山寺
東大寺開山の良弁によって開かれた寺です。
弘法大師も入山した古刹で、鎌倉時代に願行によって再興されました。
そのときに願行が鋳造した「鉄造不動明王像」(国重文)が本尊となっています。
願行は不動明王を鋳造する当たり、江の島に参籠したと伝えられ、
鎌倉の覚園寺には、試しに鋳造されたという「試みの不動」が残されています。

青銅の宝篋印塔

かわらけ投げ
崖下の輪にかわらけを投げ込みます。
ここからの紅葉の景色もきれいです。

かわらけを投げ入れる輪

弘法大師堂




大山寺の裏には、阿夫利神社下社へと通ずる山道(女坂)があります。
体力に自信のある方は、ケーブルに乗らず上ってみたらいかがでしょう。
「こま参道」からケーブルを利用しないで山道で上っていく方もかなりいます。
男坂と女坂の二通りの登山コースがあるようですが、
大山寺を通るのは「女坂」です。

女坂の七不思議
女坂には、七つの不思議話があります。
昔から伝わる七つの不思議を確かめながらの登山も楽しそうです。
無明橋

潮音洞

爪切り地蔵

子育て地蔵

弘法の水


途中の景色がすばらしいです。

阿夫利神社への階段

阿夫利神社下社
大山阿夫利神社の創建は、およそ2200年前ということです。
大山は「あふり山」と呼ばれ、
常に雲や霧が生じて「雨を降らしている」ことから付けられた名のようです。
古くより「神の山」として崇められてきました。
本社は山頂です。
下社から約90分程度の登山が必要です。

阿夫利神社下社からの眺望
相模湾が見え、江の島や三浦半島を見渡すことができます。





大山名水
下社の拝殿横に入口があります。
山内のただ一箇所の水源から引いた水とのことです。
水を持ち帰るための容器が販売されています。
大山山頂を目指す方は、ここで水を汲んで持っていくといいかもしれません。



浅間社

天満宮

大山登山口



大山は神仏習合の霊場として多くの参詣者が集まった地です。

特に、大山寺は「大山不動」とも呼ばれ、江戸時代には、江の島との二所詣で賑わいました。藤沢の辻堂にある宝泉寺も大山詣の帰りに参詣する寺として賑わいを見せていたということです。

大山を中心とした散策コースはたくさんありますので、体力に合わせた観光が楽しめます。日向薬師への散策路もあります。



鎌倉手帳
https://www.yoritomo-japan.com/kamakura.html


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