運慶は、鎌倉幕府と関係が深い仏師。
北条時政の
願成就院の造仏、
和田義盛の
浄楽寺の造仏で知られています。
源頼朝の
永福寺の造仏にも関わったと考えられ、
北条義時の
大倉薬師堂の造仏も手掛けています。
そして、
北条政子や
源実朝の養育係だった大弐局など鎌倉幕府の有力な女性とも結びついていました。
北条政子は、
勝長寿院に建立した五仏堂の五大尊像(五大明王)を
運慶に依頼しています。
称名寺の塔頭
光明院の
大威徳明王像は、大弐局の発願で
運慶が造立しました。
神奈川県立金沢文庫で開催される特別展「運慶ー女人の作善と鎌倉幕府ー」は、運慶と女性の関係に焦点を当てた展覧会。
会期
2024年11月29日(金)~2025年2月2日(日)
開館時間
9:00~16:30
休館日
毎週月曜日(1月13日は開館)
年末・年始12月28日(土)~1月4日(土)
1月14日(火)
観覧料
一般 800円
20歳未満及び学生 600円
65歳以上 200円
高校生 100円
運慶作と伝わる京都
清水寺の観音・勢至菩薩立像、
慶派仏師の作と考えられている鎌倉
寿福寺の
薬師如来像、
同じく裾野市願生寺の阿弥陀如来坐像、
運慶の父康慶作という富士市瑞林寺の地蔵菩薩坐像、
源実朝が愛用したという横浜
瀬戸神社の抜頭面、
東大寺の
大仏殿に安置されていた像の模刻といわれる京都海住山寺の四天王立像(持国天)
が展示される予定。
金沢文庫は、
北条実時によって創設された武家の書庫。
1930年(昭和5年)に神奈川県の施設として再興されました。
北条実時は
紫式部の
『源氏物語』を写した「河内本」の原本を借りて書写させて金沢文庫に収めていたのだとか。
称名寺の塔頭
光明院の
大威徳明王は運慶の真作で、京都
東寺の
講堂に安置されている像の模刻といわれています。
運慶は
文覚の依頼を受けて東寺の諸仏を修復しています。
寿福寺の
薬師如来像は、
北条政子が造立させた
鶴岡八幡宮の薬師三尊像の中尊と考えられています。
運慶らによって造立された
興福寺の
北円堂の弥勒仏坐像に通じるものがあるのだとか。
2024年10月19日から
2024年10月26日から
2025年9月9日から