「空寒み花にまがへて散る雪にすこし春ある心地こそすれ」
藤原公任と清少納言の連歌。
風が吹き、空は黒く、少し雪が舞う2月末、清少納言のもとへ藤原公任から「すこし春ある心地こそすれ」(下の句)が贈られてきます。
(少し春めいた感じがする)
これに清少納言が付けた上の句が
「空寒み花にまがへて散る雪に」
(寒々とした空の中で花と間違うようにして散る雪に・・・)
公任の「すこし春ある」は、白楽天(白居易)の『白氏文集』の
「三時雲冷ややかにして飛雪多く、二月山寒くして少しく春有り」
を踏まえてのもの。
清少納言も白楽天の「三時雲冷ややかにして飛雪多く」を踏まえ、雪を花に見立てています。
公任ほどの知識人がどう思うかと心配だったようですが、評判は上々だったらしい。
次回の光る君へ
☆ ☆ ☆ ☆ ☆