別冊『中世歴史めぐりyoritomo-japan』




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2017年11月2日木曜日

源義経の大工の馬事件

1181年(養和元年)7月20日、鶴岡八幡宮の社殿の上棟式が行なわれます。


鶴岡八幡宮


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源頼朝は社頭の東方の設置された仮屋に着座。

御家人らがその南北に座しました。

そして、大工たちに褒美の馬が与えられます。


このとき、頼朝は馬を引く役を弟の義経に命じました。

しかし、義経は「その場合、下の手綱を引く者がいません」と断ります。

「上の手綱を頼朝の弟である義経が引いてしまうと、下の手綱を引く身分の者がいない」ということのようです。

この義経の言動に対して頼朝は、畠山重忠や佐貫広綱の名を出して「身分の低い者の役目だと思って断るか」と激怒したのだといいます。

それに恐怖した義経は、二頭の馬を引きます。

一頭目の下の手綱は畠山重忠、二頭目の下の手綱は佐貫広綱が引きました。


その後には、土肥実平、工藤景光、仁田忠常、佐野忠家、宇佐美実政らが引いて式典を終えています。

「たとえ兄弟であっても、義経は御家人の一人にすぎない」ということを認識させた事件となりました。



鶴岡八幡宮







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