別冊『中世歴史めぐりyoritomo-japan』




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2020年5月24日日曜日

北条氏三代が夢見た極楽浄土~伊豆の国市:願成就院~


願成就院


『吾妻鏡』によると・・・

願成就院は、1189年(文治5年)6月6日、奥州征伐祈願のため北条時政が建設を始めました。

本尊の阿弥陀三尊と不動明王、多聞天が安置されています。

これらの仏像は願成就院建立前に造立されたもので、胎内から発見された銘札により、1186年(文治2年)に北条時政の依頼で運慶が造立したものと判明しています。

そして、2013年(平成25年)に国宝に指定されました。


毛越寺伽藍配置
毛越寺伽藍復原図


願成就院の伽藍は、奥州平泉毛越寺を模した構成だったといいます。

北条時政義時泰時の三代にわたって次々に堂宇が建立されていったようです。

『吾妻鏡』の記録では、

1207年(承元元年)11月19日条
時政は大日如来を中心とする五智如来を本尊とする南塔を建立。

1215年(建保3年)11月16日条
義時は阿弥陀三尊と四天王を安置する南新御堂を建立。

1236年(嘉禎2年)6月5日条
泰時は義時供養のため、大日如来・釈迦如来・阿弥陀如来を本尊とする北塔を建立。

とあります。

『吾妻鏡』は、主要な堂宇しか記されていないようですが、他にも多くの堂宇があったのではないでしょうか・・・

発掘調査の結果では、苑池が配されていたことも確認されているようです。


毛越寺

毛越寺は、奥州藤原氏二代基衡、三代秀衡によって多くの伽藍が造営され、往時には堂塔40、僧坊500を数えていたのだといいます。

源頼朝奥州征伐で見た平泉に感動したように、時政、義時も・・・。


願成就院







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