吉野山 峰の白雪 ふみわけて 入りにし人の 跡ぞ恋しき
(吉野山の嶺の白雪を踏み分けて山の中へ消えていった義経様が恋しい・・・)
しづやしづ しづのをだまき くり返し 昔を今に なすよしもがな
(糸を巻く苧環(おだまき)で糸を繰るように、幸せだった昔を今に引き戻せたらよいのに・・・)
1186年(文治2年)4月8日、捕らえられて鎌倉へ送られてきた静御前は、鶴岡八幡宮で源義経を慕う今様を歌いながら舞いました。
『吾妻鏡』は、この時の様子を・・・
「まことにこれ社壇の壮観、梁塵(りょうじん)ほとんど動くべし。上下みな興感を催す」
と伝えています。
静御前は鎌倉で義経の子を出産しますが、男子だったため殺害され由比ヶ浜に捨てられました。
9月16日、京へ帰るために旅立ったといいますが、その後の行方は不明です。
鶴岡八幡宮の流鏑馬馬場には、静御前の終焉の地の一つとされる福島県郡山市の「静桜」が植樹されています。
満福寺の襖絵
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