別冊『中世歴史めぐりyoritomo-japan』




okadoのブログは、『中世歴史めぐりyoritomo-japan』の別冊。
京都・奈良・平泉・鎌倉などの寺社・歴史・人物・伝説・文化・自然・花などの情報をお伝えします。


2024年10月5日土曜日

鎌倉検定過去問~荏柄天神社のかっぱ筆塚と絵筆塚~





荏柄天神社の境内には、漫画家清水崑の「( ① )」があり、1989年(平成元)に完成した( ② )は横山隆一ら漫画家百五十四人の漫画で飾られている。


漫画家清水崑の「かっぱ筆塚」や、横山隆一ら漫画家154人の漫画で飾られた「絵筆塚」 が境内にある神社はどこか。

天から天神(菅原道真)の画像が降った場所に建立されたという荏柄天神社の境内には、漫画家〔 ① 〕の「かっぱ筆塚」があり、その石碑の裏の文字は、鎌倉在住の作家〔 ② 〕が揮毫した。


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かっぱ筆塚

荏柄天神社「かっぱ筆塚」は、漫画家の清水崑が鎌倉の古道具屋で購入して愛用していた絵筆を納めるために建てられました。


かっぱ筆塚

筆を担いだ河童の絵が彫られています。

清水崑の河童は、黄桜酒造のキャラクターとして採用されました。

カルビーからは清水崑がキャラクターを描いた「かっぱあられ」が発売されました。

「かっぱえびせん」は「かっぱあられ」に由来しています。


かっぱ筆塚

裏側に彫られている「かっぱ筆塚」の文字は、作家川端康成の揮毫。


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~「かっぱ筆塚」の祭~

「かっぱ筆塚」が建立されると、絵筆の祭りが行われるようになりますが、清水崑が他界すると途絶えがちに。



絵筆塚

清水崑の遺志を継いだ横山隆一は、絵筆の祭りを鎌倉の年中行事としようと計画し、新たに鉛筆をかたどった絵筆塚を建立します。


絵筆塚


絵筆塚には、日本漫画家協会に所属する漫画家たちが、それぞれのキャラクターを河童で表現したレリーフが飾られています。

絵筆塚の建立以来、毎年10月に行われているのが絵筆塚祭

絵筆塚祭では、漫画家により寄せられた漫画絵の行灯が掲揚されます。

カッパ絵コンクールも開催され、子どもから大人まで、自分なりのカッパを描いた作品が拝殿に展示されます。




鎌倉検定


絵筆塚祭


荏柄天神社


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お十夜


運慶展


鎌倉の伝運慶仏


宝物風入


鎌倉の紅葉


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敦成親王の呪詛事件と敦康親王を東宮にしたかった藤原伊周


1008年(寛弘2年)9月11日、藤原道長の長女・彰子一条天皇の第二皇子・敦成親王を出産しますが・・・

翌1009年(寛弘3年)正月、一条院内裏で祈祷の際に用いられる道具が発見され、藤原伊周らが道長・彰子・敦成親王を呪詛していたのではないかという噂が流れます。

彰子が敦成親王を生んだことで、妹の定子が生んだ敦康親王が東宮(皇太子)になることの望みが薄くなっていたため、伊周が疑われたようです。

加持祈祷の呪詛をした僧・円能が捕えられ、厳しい拷問が行われた結果・・・

依頼したのは、伊周の叔母・高階光子と伊周の家人・源方理らと判明。

二人は官位を剝奪され、伊周は公務を停止されてしまいます。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


~伊周の望み~

呪詛事件の前年12月、敦成親王の「百日の儀」が催されました。

伊周は公卿が詠んだ和歌の序題を書こうとしていた藤原行成の筆を取り上げ、自作の和歌序を書いたのだとか。


その内容は

「第二皇子百日ノ嘉辰禁省ニ合宴ス」

敦成親王の百日の宴を宮中で盃を交わすというものだが、わざわざ敦成親王を第二皇子であることを強調。

つまり、第一皇子は伊周の妹・定子が生んだ敦康親王であるということ。


さらに、

「隆周之昭王穆王ハ暦数長シ。我ガ君又暦数長シ。我ガ君又胤子多シ」

と続け、「隆周」(道隆伊周父子)の繁栄は長いこと

そして、一条天皇の在位も長く、敦成親王以外にもたくさんの嗣子がいること

を訴えます。


最後に、

「康イ哉帝道。誰カ歓娯セ不ラン」

と書き、帝の治める道は安康であるとしたが、「康」は敦康親王の「康」を意味していたのだとか・・・


この場をわきまえない伊周の挙動は人々から非難されることになったのだといいます。



☆ ☆ ☆ ☆ ☆


~伊周の死~


公務を停止された伊周は6月に許されますが、1010年(寛弘7年)正月28日死去(37歳)。

『栄花物語』によると死因は飲水病(糖尿病)だったようですが、気力も体力も限界だったのかもしれません。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


~一条天皇崩御~


1011年(寛弘8年)6月13日、病が重くなった一条天皇は居貞親王(三条天皇)に譲位、6月22日に崩御しました。

一条天皇は、敦康親王を東宮(皇太子)にと望んでいましたが、藤原行成に説得されて敦成親王を皇太子にすることとしたのだといわれています。




藤原道長

藤原彰子


一条天皇









☆ ☆ ☆ ☆ ☆


紫式部


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紫式部・源氏物語・光源氏ゆかりの地めぐり~光る君へ~


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2024年10月4日金曜日

鎌倉国宝館の特集展示「鎌倉の伝運慶仏」




10月19日から鎌倉国宝館の特別展「鎌倉旧国宝展」が始まります。

「鎌倉の伝運慶仏」も特集展示されます。


【鎌倉旧国宝展】
総展示数:30件

円覚寺の被帽地蔵菩薩像(重要文化財)、明月院上杉重房坐像(重要文化財)など。


特集展示【鎌倉の伝運慶仏】
総展示数:6件

教恩寺阿弥陀如来及び両脇侍立像(県指定文化財)など。 



開催期間
10月19日(土)~12月1日(日)

開館時間
9時00分~16時30分
(入館は16時00分まで)

休館日
11月4日を除く月曜日
11月5日(火曜日)

観覧料
一般:700円
小・中学生:300円


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


運慶作とされる仏像は数多く存在しますが、真作とされているものは20体に満たない数。

残念ながら、鎌倉には運慶の真作とされる仏像は存在していません。

ただ、教恩寺阿弥陀三尊像は、一ノ谷の戦いで捕らえられ、鎌倉に送られてきた平重衡源頼朝から与えられたと伝えられているもの。

もしかしたら運慶作なのかもしれません。

『新編相模国風土記稿』では、運慶作と紹介されています。

今回の特集展示では、修理後初公開となるようです。


鎌倉で運慶作と伝えられているのは教恩寺の阿弥陀三尊像のほかに・・・

光触寺阿弥陀如来像

杉本寺の十一面観音像、地蔵菩薩像、仁王像

延命寺地蔵菩薩像

補陀洛寺の日光・月光菩薩像

来迎寺の阿弥陀三尊像

英勝寺阿弥陀三尊像

圓應寺閻魔大王像

など。


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~浄楽寺の運慶の真作~


木造阿弥陀三尊像

木造不動明王・毘沙門天立像


横須賀の浄楽寺の「木造阿弥陀如来及両脇侍像」、「木造不動明王・毘沙門天立像」は、胎内の銘札から和田義盛の発願で運慶が造立したものと判明しています。

浄楽寺の運慶仏は、3月3日と10月19日に特別開帳されていますが・・・

2024年10月は、安置されている収蔵庫が改修工事のため拝観できません。

ただ、10月26日から始まる横須賀美術館の運慶展で展示されます。



運慶展


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(辻の薬師堂)

鎌倉国宝館には、辻の薬師堂の十二神将が常設展示されています。

そのうちの戌神像は、北条義時の大倉薬師堂(現覚園寺)の戌神像(運慶作)の模刻と考えられています。





運慶


2024年11月29日から
運慶~女人の作善と鎌倉幕府~


2025年9月9日から
運慶 祈りの空間


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2024円覚寺開山忌~4年に一度の閏年の開山忌~




10月3日は円覚寺開山忌



一山の僧侶が開山・無学祖元の塔所正続院舎利殿に集まり、法会が行われます。

舎利殿での法会が終わると仏殿に移動。




仏殿でも法要が営まれます。




今年は4年に一度の閏年。

閏年の開山忌では無学祖元の木像が輿に乗せられ境内を巡堂します。









円覚寺開山忌


円覚寺


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八代執権北条時宗


鎌倉五山

円覚寺舎利殿

鎌倉三名鐘

円覚寺の洪鐘


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2024年10月3日木曜日

横須賀美術館の運慶展~浄楽寺の運慶仏ほか~




和田義盛の発願によって造立された浄楽寺の阿弥陀三尊像と不動明王・毘沙門天立像

三浦氏三代(為通・為継・義継)の菩提寺・清雲寺の滝見観音像

和田義盛の身代わりとなったといわれる天養院の薬師如来像

が展示されます。


会期
2024年10月26日(土)~12月22日(日)

開館時間
10:00~18:00

休館日
11月5日(火)、12月2日(月)

観覧料
一般 1,000円
高校生・大学生・65歳以上 800円
中学生以下 無料
※11月3日は無料観覧




(横須賀市芦名)

浄楽寺は、源頼朝とともに鎌倉に武家政権を樹立させた和田義盛が建立した寺。

「木造阿弥陀如来及両脇侍像」、「木造不動明王・毘沙門天立像」は、胎内の銘札から和田義盛の発願で運慶が造立したものと判明しています。

浄楽寺では3月3日と10月19日に運慶仏の特別開帳が行われていますが、2025年3月まで安置されている収蔵庫が改修工事のため拝観できません。

2024年秋は、横須賀美術館の運慶展で拝観ください。



(横須賀市大矢部)

清雲寺は三浦義継が父為継の供養のため建立した寺。

滝見観音像は、宋(中国)から渡ってきたものと伝えられています。



(三浦市初声)

天養院の薬師如来は、和田義盛が館の鬼門守護のために建てた安楽寺の本尊でした。











運慶


2024年10月19日から
鎌倉の伝運慶仏


2024年11月29日から
運慶~女人の作善と鎌倉幕府~


2025年9月9日から
運慶 祈りの空間



運慶の諸仏公開


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