「運慶願経」は、運慶の発願により書写された法華経八巻。
巻一は失われてしまいましたが、巻二から七は真正極楽寺に伝えられ、巻八は個人蔵として伝えられています。
いずれも国宝。
1180年(治承4年)の平重衡による南都焼討から3年後の1183年(寿永2年)に完成させたもので、運慶の南都復興への思いが込められているもの。
奥書には、快慶をはじめとする慶派仏師の名も連ねられ、経を巻く軸木は南都焼討で焼失した東大寺の残木を使用し、墨を磨る水は比叡山横川・園城寺・清水寺の霊水を使用したことが記されています。
2025年9月9日から
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