宇治にある萬福寺は黄檗宗の大本山。
中国明の僧・隠元隆琦が開いた寺で、明朝禅を今に伝えています。
天王殿に置かれている布袋尊は明の仏師・范道生の作。
都七福神めぐりの一つ。
布袋さんは大きな袋を持っていますが、その中には財宝が入っていて、布袋さんの行く所には幸せがもたらされるのだとか。
そして、こんなお話も。
「もう我慢ができない!」という状況のことを「堪忍袋の緒が切れた」と言いますが、この堪忍袋というのは、布袋さんが持っている大きな袋であるとも言われます。
布袋さんは、みんなが我慢していることをこの袋の中に詰め込んでいたのだとか・・・
萬福寺では毎月8日に「ほていまつり」が開催されてきました。
コロナの流行で開催できない状況が続きましたが、2024年(令和6年)12月8日から再開。
今後、2月と8月を除く毎月8日に開催されるようです。
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2024年(令和6年)萬福寺の法堂・大雄宝殿・天王殿は国宝となりました。
法堂(はっとう)は、説法をする場所。
大雄宝殿(だいゆうほうでん)は本堂。
本尊は釈迦如来坐像(脇侍は迦葉と阿難)。
左右には十八羅漢、背後には開山隠元隆琦の像が安置されています。
天王殿には都七福神の一つ布袋尊像が安置されています。
左右には四天王像、背後には韋駄天像。
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萬福寺の伽藍様式は明朝風。
三門、天王殿、大雄宝殿、法堂が一直線に並び、その左右には諸堂が整然と配置され、全てが回廊で結ばれています。
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