『源氏物語』で光源氏と藤壺の不義の子として登場する冷泉帝は、光源氏を「太上天皇になずらふ御位」としました。
「太上天皇になずらふ御位」とは、太上天皇(上皇)に准じた待遇ということ。
「准太上天皇」とも呼ばれます。
では、歴史上で准太上天皇となった人物はいるのか?
1017年(寛仁元年)に三条天皇の第一皇子・敦明親王がなっているようです。
紫式部は敦明親王の准太上天皇を参考に光源氏の准太上天皇を書いたとも考えられますが・・・
『源氏物語』は1017年にまだ完成していなかったのでしょうか?
『紫式部日記』によると、1008年(寛弘5年)に藤原彰子が『源氏物語』と思われる冊子を作って一条天皇に献上しているので、1008年には大部分が完成していたのかと・・・
ということは、敦明親王の准太上天皇は『源氏物語』を参考にしたのかも。
※1017年に紫式部が生存していたかどうかも不明です。
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