別冊『中世歴史めぐりyoritomo-japan』




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2015年12月17日木曜日

撞かずの鐘・・・京都:報恩寺


京都西陣の報恩寺は、「撞かずの鐘」の伝説で知られる寺。

鐘楼


昔、報恩寺の近くの織屋に丁稚(でっち)と織子(おりこ)が奉公していたそうです。

この2人、何かというと口げんかをしていましたが・・・

ある日のこと。

報恩寺の暮六つの鐘が「いくつ撞かれるか」というこで口げんかとなります。

丁稚は八つだと言い張り、織子は九つだと言い張りました。

ただ、丁稚は織子が「九つ」だと言うので「八つ」と言い張っただけのことで、実際は「九つ」撞かれることを知っていたそうです。

そこで、丁稚は使いに出たついでに報恩寺へ行き、寺男に暮六つの鐘を今日だけ「八つ」にしてくれるよう頼んだのだといいます。

そして日没のときがきて報恩寺の鐘が鳴り出します。

鐘は八つ鳴って終わりました。


翌朝、寺男が鐘を撞きに行くと、鐘楼に帯をかけて死んでいる織子を発見。

以後、報恩寺では朝夕の鐘は撞かれなくなり、除夜のときのみ撞かれるようになったということです。


梵鐘

報恩寺の梵鐘は、平安時代末に鋳造されたもので、重要文化財に指定されている名鐘。






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