1271年(文永8年)9月12日、幕府に捕らえられた日蓮は、龍ノ口の刑場へ引き連れられ、斬罪に処せられそうになりました(龍ノ口法難)。
龍口寺は、龍ノ口法難の旧跡に建てられた寺です。
12日の深夜(13日午前0時)、「ぼたもち供養音楽大法要」が行われ、「難除けぼたもち」がまかれます。
日蓮が龍ノ口に護送されていく途中、一人の老婆が現れ、日蓮に「にぎり飯」を差し出します。
ところが、日蓮は疲れと空腹で手がふるえ「にぎり飯」を落としてしまいます。
「にぎり飯」は砂にまみれ、ごまをまぶしたようになってしまいました。
しかし、日蓮はそれを「ごまぼたもちじゃ」といって喜んで食べたといいます。
その後、日蓮は奇跡的に斬罪を免れ、佐渡流罪となりました。
龍口寺の「ぼたもち供養」は、このような故事から行われているものです。