別冊『中世歴史めぐりyoritomo-japan』




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2012年1月31日火曜日

鎌倉:坂ノ下の御霊神社

目の前を江ノ電が走る御霊神社
このところ、ドラマ「最後から二番目の恋」で知られる景色となりました。

御霊神社
御霊神社の祭神は、平安時代の開発領主:鎌倉権五郎景政です。

弓立の松
景政が領地を見廻る際に弓を立てかけたと伝わる松。
景政は鎌倉・藤沢・茅ヶ崎にまたがる大庭御厨を開拓し、
伊勢大神宮に寄進しました。


景政には、「後三年の役」の武勇が伝えられています。

1083年(永保3年)、景政は、源義家に従って出陣します。その折、敵に右目を射抜かれてしまいますが、勇敢に戦ったといいます。

そして、味方の三浦為継に矢を抜いてもらうこととなります。

しかし、 為継が景政の顔に足をかけたため、

「弓矢で命を落とすのは本望だが、足で顔を踏むとは何事か!」

と叱責したといいます。

景政の武勇伝により、御霊神社は「目の神様」として親しまれています。


面掛行列
9月の例祭で行われる「面掛行列」は、
神奈川県の民俗文化財に指定されています。

境内社:石上神社

御霊神社の本殿の右手に並ぶ宮造りの建物の中に石上神社があります。

その昔、沖に大きな岩石がありました。
満潮となると海中に姿を没してしまうので、多くの船がこの岩に衝突し難破しました。

ある日、沖の岩石に光が放たれます。

そして、難破する船も増えました。

漁民は「海神の怒りだ」として恐れたといいます。

海神の怒りを解こうと考えた漁民は、岩石を割って引き上げることにしました。

漁民総出で引き上げられた岩は、氏神である御霊神社の境内に安置されたと伝えられています。


引き上げられたという岩石は、
石上神社の背後に置かれています。

石上神社例祭(御供流し)
7月の石上神社の例祭では、
神輿が海上渡御をする「御供流し」が行われます。

明治の頃、由比ヶ浜が海水浴場として発展してからは、

石上神社の「御供流しの日」が「海開きの日」とされていたようです・・・。

タブの木
境内にあるタブの木は樹齢350年ともいわれる古木で、
鎌倉市の天然記念物に指定されています。


鎌倉手帳
https://www.yoritomo-japan.com/kamakura.html

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