鎌倉の桜：ヤマザクラとオオシマザクラ

ヤマザクラとオオシマザクラは、葉の成長とともに花を咲かせます。

赤茶色の葉を出して咲くのがヤマザクラ、緑の葉を出して咲くのがオオシマザクラ。

同じ場所に育つ樹でも開花期が異なるため、ソメイヨシノのように短期間ではなく、長期にわたって花見を楽しむことができます。

例年の見頃は３月中旬頃から。

ヤマザクラ

「神代には ありもやしけん 山ざくら けふの挿頭に 折れるためしは」

これは紫式部が賀茂祭（葵祭）の日に詠んだ歌。

賀茂祭では二葉葵を冠に刺すのですが、中宮・藤原彰子は、散り残った山桜を珍重して勅使となった藤原道長の次男・頼宗に山桜の枝を与えたのだとか。

オオシマザクラ

「風さわぐ をちの外山に 雲晴れて 桜にくもる 春の夜の月」

山に風が吹き、雲を晴らし、桜に曇って、月が浮かぶ。

源実朝はこう詠みました。

鶴岡八幡宮には八重桜の「実朝桜」が植えられていますが、八重桜はオオシマザクラとヤマザクラなどの種間雑種。

☆　☆　☆　☆　☆

☆　☆　☆　☆　☆

～鎌倉市の木～

☆　☆　☆　☆　☆

～鎌倉原産の桜～

☆　☆　☆　☆　☆

葬送の地・鳥辺野と死体が投げ捨てられたという清水の舞台

清水の舞台

平安時代は風葬が一般的。

風葬は埋葬はしないで、遺体を捨てて自然に腐らせる方法。

野ざらしにされる死体が多かったことから、化野（あだしの）・蓮台野（れんだいの）・鳥辺野（とりべの）・華頂（かちょう）・西院（さいいん）が葬送地として制定されます。

そのうちの鳥辺野は、六波羅蜜寺・六道珍皇寺・西福寺が建ち並ぶ「六道の辻」が入口とされ、清水寺の南の阿弥陀ヶ峰の山麓付近が中心で、今熊野神社や今熊野観音寺にかけての広い地域だったようです。

疫病が流行すると「六道の辻」には、多くの死体が捨てられ、清水寺の本堂（清水の舞台）からも死体が投げ捨てられていたのだとか。

☆　☆　☆　☆　☆

花山天皇をどうする？藤原道兼～光る君へ第８話～

「光る君へ」第８話では、藤原道兼がまひろの父藤原為時に近づき、藤原兼家からDVを受けていることを告白。

それを為時が花山天皇に話すと・・・

花山天皇は道兼に心を許したようです。


ここからドラマがどのように展開するのか楽しみですが、


歴史物語の『大鏡』によると、道兼は花山天皇を騙して宮中から元慶寺へ連れてゆき、出家させてしまいます。

📎藤原道兼に騙された花山天皇

歴史物語の『栄花物語』では、安倍晴明は花山天皇の退位を知っていたようです。

📎花山天皇の退位を知っていた安倍晴明

元慶寺

９８６年（ 寛和２年）６月２３日、花山天皇は元慶寺で出家しますが、道兼も一緒に出家するはずだったのだとか（寛和の変）。

☆　☆　☆　☆　☆