別冊『中世歴史めぐりyoritomo-japan』




okadoのブログは、『中世歴史めぐりyoritomo-japan』の別冊。
京都・奈良・平泉・鎌倉などの寺社・歴史・人物・伝説・文化・自然・花などの情報をお伝えします。


2024年1月28日日曜日

打毬と源氏物語


打毬は、平安時代に端午の節会の際に行われた馬術競技。

紫式部『源氏物語』~蛍の巻~では・・・

光源氏六条院花散里の御殿「夏の町」の馬場で「手結」(てつがい)を催しています。

息子の夕霧が武徳殿での催しの後に行ったもので、紫の上の「南の町」にも続いていたため多くの女房が見物しました。

勝負のたびに「打毬楽」や「落蹲」(らくそん)などが奏でられています。

この「手結」は「打毬」のことではないか?という説があるようです。




高陽院は、藤原頼通の邸宅。

高陽院には馬場があって、後一条天皇が行幸した際には競馬が催されました。

摂関家の邸宅には馬場が設けられ、藤原兼家二条殿藤原道長土御門殿にも馬場が設けられていたのだといいます。




紫式部・源氏物語・光源氏ゆかりの地めぐり~光る君へ~









☆ ☆ ☆ ☆ ☆


紫式部


源氏物語

光源氏


紫式部と越前国


紫式部の越前下向


紫式部の京都

琵琶湖で紫式部・源氏物語

平安宮 源氏物語ゆかりの地

源氏物語 須磨・明石

宇治十帖


紫式部年表


藤原道長

藤原彰子


清少納言



よりともジャパン.com


2024年1月27日土曜日

大晦日の宮中行事「鬼やらい」に由来する節分の豆まき


節分の夜の豆まきは、大晦日に宮中で行われていた悪鬼を追い払う「追儺」(ついな)という行事に由来しているそうです。

「おにやらい」「なやらい」とも呼ばれました。

大晦日の夜、紫宸殿に天皇が出御すると、桃の弓に葦の矢を持った多くの臣下が集まり、陰陽師が悪鬼を払う祭文を唱えると・・・

四つ目の恐ろしい形相の仮面を着けた方相氏(ほうそうし)が、二十人の侲子(しんし)を率いて、盾を矛で打ち鳴らしながら目に見えない悪鬼を払って歩き、臣下たちは桃の弓で葦の矢を放って悪鬼を追い払ったのだといいます。

しかし、後になって方相氏が悪鬼とみなされるようになり追い払われる役になってしまったのだとか。


(都年中行事画帖)


平安京の守護神として創建された吉田神社や、平安宮(大内裏)の朝堂院が復元された平安神宮の節分祭では、方相氏が登場するようです。


『源氏物語』紅葉賀の巻では、紫の上の童女の犬君が「鬼やらい」の真似事をして紫の上の人形遊びの道具を壊してしまった場面が描かれています。

幻の巻では、紫の上を失い出家の覚悟をした光源氏が、「何で大きな音をたてようか」といいながら走り回っている匂宮の姿をみながら、六条院での最後の正月を迎えるための準備をしている様子が描かれています。


紫式部の邸跡といわれる蘆山寺の節分会は京都最古といわれ、3匹の鬼による「鬼踊り」で知られているようです。









☆ ☆ ☆ ☆ ☆


紫式部


源氏物語

光源氏


琵琶湖で紫式部・源氏物語

平安宮 源氏物語ゆかりの地

源氏物語 須磨・明石

宇治十帖


藤原道長

藤原彰子



よりともジャパン.com


五節の舞姫が舞い、打毬が行われた豊楽殿~光る君へ~




豊楽殿は、平安京の大内裏(平安宮)にあった豊楽院の正殿。

ここでは、元日節会・新嘗祭・大嘗祭などの国家的行事が行われました。

紫式部『源氏物語』にも出てくる白馬節会や五節の舞姫が舞った豊明節会も豊楽殿で行われています。

端午の節会には打毬が行われましたが、822年(弘仁13年)正月には、鴻臚館に滞在していた渤海国使が豊楽殿打毬を行ったという記録が残っています。



(京都市平安京創生館)









☆ ☆ ☆ ☆ ☆


紫式部


源氏物語

光源氏


琵琶湖で紫式部・源氏物語

平安宮 源氏物語ゆかりの地

源氏物語 須磨・明石

宇治十帖


藤原道長

藤原彰子



よりともジャパン.com


2024年1月26日金曜日

五節の舞姫:近江守源良清の娘は唐崎神社で祓~源氏物語~


新嘗祭の豊明節会で舞を披露した五節の舞姫たちは、そのまま宮中にとどまって宮仕えすることとなっていましたが、いったん皆退出させることにします。

近江守・源良清の娘は唐崎、摂津守・藤原惟光の娘は浪速で祓をさせたいと願って自宅へ帰えります。

按察使大納言は別の形式で宮仕えさせることを奏上しました。

左衛門督は、娘でない者を娘として五節に出したということで問題になりますが、それでも女官に採用されることになっています。




琵琶湖西岸の唐崎神社は祓の霊場として知られた社。

紫式部『源氏物語』~少女の巻~では、五節の舞姫を務めた近江守源良清の娘が祓を行っています。









☆ ☆ ☆ ☆ ☆


紫式部


源氏物語

光源氏


琵琶湖で紫式部・源氏物語

平安宮 源氏物語ゆかりの地

源氏物語 須磨・明石

宇治十帖


藤原道長

藤原彰子



よりともジャパン.com