【問】
1186年(文治2),源頼朝に所望され,静御前が舞を舞ったのは鶴岡八幡宮のどこと伝えられているか。
(第19回2級)
1 参道
2 若宮回廊
3 舞殿
4 本殿
正解は2の若宮回廊ですが・・・
若宮とは?
「神霊を他所に分霊して祀った社」又は「本宮の祭神の子を祀った社」のことをいいます。
現在の若宮は後者の社(主祭神である応神天皇の子仁徳天皇を祀っています。)。
静御前が舞った若宮は前者の社。
鶴岡八幡宮は、1063年(康平6年)に石清水八幡宮の神霊を迎えて創建された社で、材木座の由比若宮が始まりです。
1180年(治承4年)に源頼朝が現在地に遷しますが、「鶴岡八幡宮新宮若宮」と呼ばれていました。
当時は、現在のような本宮と若宮の二宮の形式ではなく、現在の若宮付近に社殿がある一宮形式で、回廊に囲まれた本格的な社殿は1181年(養和元年)に造営されました。
『吾妻鏡』によると、1186年(文治2年)4月8日、鶴岡八幡宮に参拝した源頼朝と北条政子は、舞を奉納させるため静御前を回廊に呼び出しています。
静御前は、吉野山で別れた源義経を慕う歌にあわせて舞い、頼朝を怒らせますが、政子に取り成されて褒美を与えたのだと伝えられています。
静御前が舞った回廊は、1191年(建久2年)の鎌倉大火で焼失してしまいますが、1193年(建久4年)、回廊跡には舞殿が建てられています。
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