明治の神仏分離までの伊豆山には、上常行堂と下常行堂がありました。
上常行堂と下常行堂の本尊は木造阿弥陀如来坐像(宝冠阿弥陀)。
快慶の阿弥陀如来
下常行堂にあった阿弥陀如来は、運慶とともに東大寺の金剛力士像を造立した快慶作の宝冠阿弥陀如来坐像。
現在は、大正・昭和期の実業家金本耕三(耕三寺耕三)に収集され、耕三が広島県尾道市に開いた耕三寺の所蔵。
運慶は北条時政・和田義盛・北条義時・北条政子などに依頼により東国で多くの造仏に携わりましたが、快慶が東国の造仏に携わったという確証のあるものは、伊豆山の阿弥陀如来と栃木県足利市真教寺の阿弥陀如来のみ。
上常行堂の阿弥陀如来
上常行堂にあった阿弥陀如来は、神仏分離後、逢初地蔵堂に移されていましたが、現在は伊豆山神社境内にある伊豆山郷土資料館に収蔵されています。
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この仏像は、鎌倉の教恩寺の阿弥陀如来像。
運慶作と伝えられていますが、作風からすると快慶あるいはその周辺の仏師の作ではないかといわれています。
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