東京国立博物館では「運慶 祈りの空間 興福寺北円堂」が開催されていますが、別室の東博コレクション展(平常展)では、運慶とともに東大寺の金剛力士像を造立した快慶、運慶の子とされる肥後定慶、孫の康円の仏像も拝観できます。
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菩薩立像
東京国立博物館所蔵の菩薩立像は、肥後定慶の作とされています。
肥後定慶は、京都の鞍馬寺の聖観音像や大報恩寺(千本釈迦堂)の六観音を造立したことで知られていますが、
肥後定慶とは・・・
運慶の次男・康運のこととする説が有力。
京都栂尾の高山寺の縁起によると、康運は定慶に改名しているのだとか。
参考までに、鎌倉の明王院の不動明王坐像は肥後定慶の作ともいわれています。
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愛染明王坐像
神護寺所蔵の愛染明王坐像(東京国立博物館寄託)は、康円の作とされています。
康円は運慶の孫で、康運の子ともいわれています。
参考までに・・・
愛染明王坐像
(五島美術館蔵)
この愛染明王は、鶴岡八幡宮に置かれていた運慶作と伝えられる愛染明王坐像。
馬頭観音
(大報恩寺)
この馬頭観音は、肥後定慶(康運)が造立した大報恩寺(千本釈迦堂)の六観音の中の一つ。
運慶(親)-康運(子)-康円(孫)が表現した「忿怒」を見比べてみるのも面白いかも。
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