鎌倉大仏は鎌倉で唯一の国宝の仏像。
青銅製の阿弥陀如来です。
鎌倉時代中期の鋳造されたとされるこの仏像は、鎌倉時代初期の運慶様式を保ちつつ、宋の様式を取り入れた傑作。
その大元は東大寺の大仏と考えられます。
現在の東大寺の大仏は1692年(元禄5年)の再建ですが、鎌倉復興時の大仏は運慶が原型を作った可能性も。
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1195年(建久6年)、東大寺の大仏殿落慶供養に参列するため上洛した源頼朝は、東大寺の大仏を見て「このような大像を東国にも建立して護持を祈る」と望んでいたのだか。
『吾妻鏡』によると・・・
鎌倉大仏が造り始められたのは1238年(嘉禎4年)3月23日。
勧進僧は浄光。
1243年(寛元元年)6月16日に開眼供養が行われています。
この時の大仏は木造。
それから9年後の1252年(建長4年)8月17日、金銅の大仏の鋳造が始まります。
何故、銅造の大仏を造り始めたのかは定かではありませんが、1247年(宝治元年)9月1日の大風で木造の大仏が倒壊してしまったからという説や、木造の大仏は金銅の大仏の原型だったという説があるようです。
『鎌倉大仏縁起』によると、勧進に走り回った浄光は、鎌倉期に東大寺を再興させた重源の高弟だったのだとか。
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