名古曽の滝は、大覚寺の日本最古の人工の庭池・大沢池にあった滝。
藤原公任は、枯れてしまった滝を見て
「滝の音は 絶えて久しく なりぬれど 名こそ流れて なほ聞こえけれ」
(滝が枯れて、音が聞こえなくなってから長い年月が経ってしまったが、その名声は流れ伝えられて、今も人々に知れ渡っている)
と詠んでいます。
そして、赤染衛門は、
「あせにける いまだにかかり 滝つ瀬の はやく来てこそ 見るべかりけれ」
(勢いが衰えてきた今でも、岩にかかる滝の流れを人は早く見ておいた方がいいと思います)
と詠みました。
大覚寺の前身は、嵯峨天皇の嵯峨院。
嵯峨天皇は、紫式部の『源氏物語』の主人公・光源氏のモデルとされている源融の父。
光源氏は、晩年を嵯峨院で過ごした・・・
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