鎌倉の地名の由来には諸説あるようですが、『北条九代記』には次のように記されています。
その昔、常陸国に生まれた藤原鎌足は、都に上って宮中に仕えて昇進を重ねていきます。
645年(皇極天皇4年)には、蘇我入鹿を滅ぼして天下を鎮め、内大臣となり、その名声と智徳は辺境にまで行き渡りました。
そして、年来の念願のかなった鎌足は常陸国の鹿島神宮を参拝します。
その帰路、相模国の由比郷に宿泊しますが、夢のお告げを受けて、お守りにしていた鎌を大倉の松岡に埋めました。
それによって鎌倉という地名が生まれたのだといいます。
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(浄妙寺)
鎌足が鎌を埋めた大倉の松岡がどこなのかはっきりとはしませんが、浄妙寺には鎌足の伝説が残された鎌足稲荷社があります。
鎌足桜は、鎌足が木更津で持っていた杖を地面にさしたところ根付いたという桜。
2008年(平成20年)、浄妙寺に寄贈されました。
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鶴岡八幡宮の裏山は「大臣山」と呼ばれています。
鎌足が鎌槍を埋めた山だからという伝承があるようです。
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