今でも「今泉不動」と呼ばれ親しまれています。今泉山一心院稱名寺は、不動堂の別当を務めていました。
不動堂 稱名寺の本堂奥の石段を上ると不動堂です。 |
堂の背後には、大日如来像と三十六童子が置かれています。
大日如来は不動明王のもう一つの姿、三十六童子は菩薩に従う人々を表したものなのだそうです。
陰陽の滝 |
諸国を遍歴していた弘法大師は、鎌倉の金仙山に辿り着きました。
すると男女の仙人が現れて、
「不動明王を彫って村人の迷いを救うように」
と告げたといいます。
弘法大師は、不動明王と大黒天を彫って、山の上に堂を建て祀りました。
そして、村人とともに日々不動明王の前で祈っていると・・・
不動明王と弁天に姿を変えた仙人が再び現れ、
「村人は水に困っているので水が出るよう祈るように」
といって姿を消しました。
弘法大師は、岩肌に二箇所の穴を掘ります。
そして、三日間祈り続けました。
すると穴から水が湧き出し二本の滝となったと伝わっています。
男 滝 大きい方の滝を「男滝」といいます。高さ3メートル。 |
女 滝 小さい方の滝を「女滝」といいます。高さ1.2メートル。 |
この伝説によって、金仙山(きんせんざん)という名が今泉山(きんせんざん)と書かれるようになり、そこから、土地の名の「今泉」(いまいずみ)が生まれたといわれています。