この世をば
わが世とぞ思ふ
望月の
かけたることも
なしと思へば
藤原道長の「望月の歌」は、三后のすべてを我が娘で占めるという偉業を達成したときに詠まれた歌。
そのため、
「この世で自分の思うようにならないものはない。満月に欠けるもののないように・・・」
と解釈されてきました。
しかし、「望月の歌」を詠んだ夜は望月(満月)ではなく、少し欠け始めていたようです。
さらに、「この世をば わが世とぞ思ふ」の「世」は「夜」のことで、「栄華を極めた道長の世」という意味ではないという説があります。
道長は自分の栄華を満月に例えたのではなく、太皇太后(長女彰子)・皇太后(次女妍子)・皇后(四女威子)を満月に例えたのだという説も。
とすると「望月の歌」の解釈は・・・
「今宵は良い夜だ。月は少し欠けてしまったが、我が娘たちは満月のようだ(欠けていない)」
となるのかも。
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