別冊『中世歴史めぐりyoritomo-japan』




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2011年8月7日日曜日

源義経とあさひ天女と大日の法~江ノ島弁財天の伝説~

源義経は、奥州平泉の藤原秀衡から「大日の法」という兵法の巻物についての話を聞きます。

この兵法を使えば、日本の国は思いのまま操れるというものです。

その大日の法の巻物は、「千島」といわれる島の喜見城の都にあるといいます。

王の名は「かねひら王」といいました。

さっそく義経は、「大日の法の巻物」を手に入れるために島へ渡ります。


「千島」には・・・

牛頭・馬頭・阿防羅刹・夜叉鬼などの大勢の鬼達がいました。

義経は、鬼達を前に「たいとう丸」という名の笛を吹きます。

すると鬼達はその音色に感動して、かねひら大王へ奏聞します。

義経が大王の前で「たいとう丸」を吹くと、大王は大いに喜びました。

義経は「大日の法」の伝授を願い出ますが、大王は「大日の法」については口を開こうとしませんでした。

後日、酒宴の席が設けられました。

その席には大王の娘もいました。

「あさひ天女」といいます。

義経は、「たいとう丸」で天女に「想夫恋」という曲を吹きました。

これを聴いた天女は義経に心を寄せて、契りを結んだといいます。


鬼の前で笛を吹く義経

天女は、義経に懇願されて「大日の法の巻物」を盗み出します。

そして、義経は、それを三日三晩かけて書き写しますが、書写を終えると「大日の法の巻物」の文字が消えてなくなってしまったといいます。

天女は、「何か大事が起こる予兆にちがいありません」といって、義経を逃がすことにします。

巻物の文字が消えてしまったことを知った大王は、義経を追わせますが、義経は天女から教わった兵法で討手から逃げ切り、無事に帰ることができました。

しかし、天女は大王に殺されてしまいます。


義経に巻物を渡すあさひ天女

天女は江ノ島弁財天の化身だったといいます。

義経に兵法を伝えるため、鬼の娘として生まれたのだと・・・

ある夜、天女は義経の枕元に現れ、自分の死を告げます。

天女の死を知った義経は、丁重に菩提を弔いました。

その後義経は、「大日の法」を自在に操り、源氏の御代としたといいます。


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