別冊『中世歴史めぐりyoritomo-japan』




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2011年1月2日日曜日

銭洗弁財天の初巳の日

銭洗弁財天宇賀福神社の正月は、「初巳の日」が最も尊重され多くの参詣者で賑わいます。

そして、「銭洗弁財天の洞窟から湧き出る水で金銭を洗うと何倍にも増える」という信仰が伝えられてきました。

銭洗弁財天と佐助稲荷の道標

参詣道には、数件の露店も出ていましたが、おそらく、昔は様々な露店で賑わいを見せていたものと思います。


銭洗弁財天の入口

鳥居の先が銭洗水の洞窟です。

銭洗弁財天宇賀福神社本社

1185年(文治元年)の「巳の年」の「巳の月」「巳の日」に、源頼朝の夢枕に現れた宇賀福神のお告げによって祀られました。

かつては、神仏習合の「弁財天」として親しまれてきましたが、明治の神仏分離によって宇賀福神社となっています。



本社脇の洞窟内で湧き出る水は、「銭洗水」と呼ばれ、鎌倉五名水の一つに数えられてきました。



 洞窟内の小型鳥居千羽鶴


銭洗水

『新編鎌倉志』には、
「隠里の巌窟の中にあり。
福神銭を洗と云う。
鎌倉五水の一也」と記され、

『新編相模国風土記稿』には、
「扇ガ谷村の西方佐助谷にある大岩窟を云ふ。
往古夜中に人語の響あり。
聞くに悉く吉事のみを語りしと云ふ。
又窟中に銭洗井と云ふあり、
福神此の水にて銭を洗ふと云伝ふ。
鎌倉五水の一なり」
と伝えられています。

ザルに入れられた硬貨・紙幣・預金通帳などが洗われます。

紙幣を洗った人たちは線香の火で乾かしています。

蛇は卵が好物ですので、卵が供えられています。
宇賀福神は、弁財天と一体化した神で、体が蛇で頭が人の形をしています。






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