別冊『中世歴史めぐりyoritomo-japan』




okadoのブログは、『中世歴史めぐりyoritomo-japan』の別冊。
京都・奈良・平泉・鎌倉などの寺社・歴史・人物・伝説・文化・自然・花などの情報をお伝えします。


2024年2月7日水曜日

法住寺~藤原忯子の菩提を弔うために創建された寺~


法住寺


法住寺は、989年(永祚元年)に藤原為光が建てた寺。

985年(寛和元年)に亡くなった妻と娘の忯子花山天皇女御)の菩提を弔うために建立したのだと伝えられています。

984年(永観2年)、忯子花山天皇に入内。

寵愛を受けて懐妊しますが、985年( 寛和元年)7月18日に急死。

986年( 寛和2年)6月23日には、花山天皇藤原兼家道兼父子の謀略により元慶寺で出家しています(寛和の変)。





紫式部・源氏物語・光源氏ゆかりの地めぐり~光る君へ~









☆ ☆ ☆ ☆ ☆


紫式部


源氏物語

光源氏


紫式部と越前国


紫式部の越前下向


琵琶湖で紫式部・源氏物語

平安宮 源氏物語ゆかりの地

源氏物語 須磨・明石

宇治十帖


紫式部年表


藤原道長

藤原彰子



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西国三十三所を中興した花山法皇と観音信者の源頼朝


藤原兼家道兼父子の謀略により元慶寺で出家した花山天皇は、播磨国の円教寺に入った後、比叡山に登り、戒壇院で受戒して法皇となります。

花山法皇は、大和国長谷寺を開いた徳道が閻魔大王から授かった観音霊場三十三ヶ所の宝印を納めたとういう石棺を摂津国の中山寺で探し出し、三十三の観音霊場を巡礼。

そのため、西国三十三所中興の祖といわれています。

西国三十三所の御詠歌は、花山法皇が巡礼の際に木の短冊にしたためた和歌なのだとか。

坂東三十三所は、源頼朝の発願によって開設されたといわれ、一説には頼朝の意思を受け継いだ子の実朝が西国霊場を模範として札所を制定したともいわれています。

その後、観音巡礼は、西国三十三所、坂東三十三所に、秩父三十四所が加わり、百観音巡礼として発展していきます。



(兵庫県宝塚市)

「野をもすぎ 里をもゆきて 中山の 寺へ参るは 後の世のため」

中山寺は、観音信者の源頼朝も信仰した我が国初の観音霊場。



(奈良県桜井市)

「いくたびも まいる心は はつせでら 山も誓いも 深き谷川」

大和国長谷寺は、徳道が開いた観音霊場。

徳道は鎌倉の長谷寺も開いたと伝えられています。

鎌倉時代には源頼朝の妻・北条政子が参詣しているようです。



(滋賀県大津市)

「後の世を 願うこころは かろくとも ほとけの誓い おもき石山」

石山寺の国宝・多宝塔源頼朝の寄進と伝えられています。



園城寺
(滋賀県大津市)

「いで入るや 波間の月を 三井寺の 鐘のひびきに あくる湖」

源頼朝が鎌倉に建立した鶴岡八幡宮寺の初代別当は園城寺の円暁。



清水寺
(京都)

「松風や 音羽の滝の 清水を むすぶ心は すずしかるらん」

源頼朝は、幼い頃に清水寺から授かった二寸銀の聖観音像を守り本尊としていました。



六波羅蜜寺
(京都)

「重くとも 五つの罪は よもあらじ 六波羅堂へ 参る身なれば」

平安時代、六波羅蜜寺周辺には平清盛をはじめとする平家の邸宅が並んでいました。

平家の都落ち後、六波羅の地は源頼朝に与えられています。



(京都)

「わが思う 心のうちは 六の角 ただ円かれと 祈るなりけり」

六角堂は、聖徳太子創建という観音霊場。

寺伝では1195年(建久6年)に源頼朝が参詣しているようです。




(京都)

元慶寺は、花山天皇が出家した寺。

そのため霊場ゆかりの地として番外寺院となっています。



(兵庫県三田市)

「有馬富士ふもとの霧は海に似て 波かときけば小野の松風」

花山院菩提寺は、花山法皇が隠棲した地。

花山院菩提寺も元慶寺と同じく霊場ゆかりの地として番外寺院となっています。


紫式部・源氏物語・光源氏ゆかりの地めぐり~光る君へ~









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源氏物語

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2024年2月5日月曜日

平安時代は猫ブーム。倫子の猫と道長は・・・~光る君へ~




平安時代は猫ブームだったらしい。

清少納言の『枕草子』によると、一条天皇も猫を飼っていたようです。


紫式部『源氏物語』にも猫が登場します。

「若菜上の巻」では、病に伏した朱雀院が愛娘の女三宮光源氏に託すことに。

女三宮は内大臣の息子・柏木の思い人。

春、柏木六条院で催された蹴鞠に参加しますが、その時、猫が首につけられた綱を引っ張って走り出てきます。

その綱が女三宮の居所の御簾を引き上げたことで、柏木は女三宮の姿を垣間見ることに。

その後、柏木女三宮の猫を譲り受けて愛玩。

女三宮の姉・女二宮(落葉の宮)を正妻に迎えますが、女三宮への執着を断ち切れず・・・

光源氏二条院紫の上の看病のため六条院を留守にしているときに忍び込み、思いを遂げてしまいます。


「光る君へ」でも源倫子が猫を飼っているようですが、この猫は藤原道長との縁をつなぐ役目を果たすのでしょうか?




因幡堂(平等寺)は、一条天皇が祈願所とした薬師如来の霊場。

「六猫守り」が大人気。



一条天皇の飼い猫は「いみじうをかし」


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