鎌倉西方の境界・長谷には墓地が置かれ、閻魔大王をはじめとする死後に出会う十王を祀る新居閻魔堂がありました。
新居閻魔堂は1250年(建長2年)に建立されたと伝えられ、材木座に移された後、山ノ内に移されました。
現在は、建長寺の塔頭の一つ圓應寺となっています。
圓應寺の閻魔大王像は江戸時代の作(重要文化財)。
1月16日と8月16日は閻魔縁日。
地獄のふたが開き、全ての餓鬼が解放される日。
昔から「新居の閻魔さま」と言われてきました。
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新居閻魔堂(圓應寺)は、長谷に置かれた墓地の鎮魂のために建てられたともいわれます。
そして、長谷寺・鎌倉大仏とともに浄土信仰に基づく情景を表した寺院群の一つだったともいわれています。
人々を救済する観世音菩薩
長谷寺の本尊は十一面観音。
極楽浄土へ導く阿弥陀如来
鎌倉大仏は阿弥陀如来。
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近年では、極楽寺の忍性と長谷寺との関係が注目されているようです。
忍性は西大寺流律宗の僧。
奈良の長谷寺は、忍性が入った奈良の西大寺と深い関係にあったようです。
忍性は、永福寺・明王院・鎌倉大仏の別当にもなっています。
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